ヤフー時代からのお付き合いの方は私の母方が静岡県沼津の小売りもする仲買いの魚屋というのはご存知と思いますが、(因みに父方は東京高田馬場で造酒屋→製薬会社です)、、。
こちらに越してきてからは確かこの話題に触れていなかったでしょうかね、。
という訳で幼い時より魚には贅沢をさせて頂いておりまして、、。
特にマグロは私が小学生の時に東名高速が出来たために、駿河湾では築地へ一番近い港だったので、、。現在の様に冷凍技術が無い頃ですから多くの近海物のマグロが陸揚げされた(船だと東京湾は交通量が多く入ってから築地の様な最深部へは半日以上かかる、。なので三崎港から陸路がもてはやされたのだが、東名により下道使う三崎港より早く付いたそうです)、。
その店=おふくろの実家は我入道という沼津港とは狩野川を挟んだ反対側の漁師町、なので鯵鯖鰯といった大衆魚は河岸では落とさずに直接漁師さんが持ってきていました、。
干物は当然手作りです、売り物ですからね、刺身で食べられるのを使っていた、それしかないので当たり前ですよね、、。
通常干物は日持ちさせるために海水と同じような塩分濃度の塩水へ30分ほど漬けるのだが、自分ちで食べる用にはさっと塩水で洗っただけの物を別に干した、、。
浜から防風林を挟んで3件目だったので木枠に網を張った畳一畳ほどの網に開きを並べて、トンビやカラスにさらわれないようにもう一枚網を乗せて、浜に持っていき天日と浜風で干物にします、、。
この浜風が絶妙で、冬場でも半日、夏場なら2時間程で干物は完成です、、。強い風でハエもたかりません、、、。
それは表面は締まって中はフワッとの最高の干物でした(魚屋を継ぐ者が無く現在は閉じてます、残念ですが旧来の仲間の魚屋で同じものは入手できます)、、。
話を表題に戻します、、。
これが現在私が虜になっているアジの開き、てらてらと脂の乗りが良いでしょう、。
当然冷凍物で、お取り寄せとかじゃなくスーパーに売っているのだ、、。
長崎産で勿論魚自体も長崎産だ、、。
というのも現在はどこで取れても加工した場所が何々産と記載される、、。
現在沼津の干物はブランドとなっていますが、結構九州の物を使っているのが多いんですね、。
特に長崎産は熊本産と共に島原棚沖で取れる鯵が天領鯵と呼ばれブランド魚となっている、(天領とはその名の通り天皇の領地という事で、昔からこの地域で取れる海産物は一般には取らせずに天皇に献上されていた)、。
まあこれは天領鯵とは書かれていないですが近い場所の物だと思う、。
兎に角魚自体の物がいい、鮮度の良い脂の乗った時期の物を高い技術で加工している、それを瞬間冷凍と、、。
一般に東京で売っている干物っていくら脂が乗っててもそれに臭みが有るんですね、それが鼻について美味しいとは思えない、。
前述の自家製干物を食べている私がいうのですから間違いないです、、。
画像下側の身は小骨も皮もヒレも全部食べちゃいます、、。
上の方は中骨を残すだけでやはり全部尻尾まで、。頭と中骨は再度焼いて香ばしくパリパリと、、。
そう、ぜーーーんぶ食べちゃいますよー、、。
私がここまで食べるってのは、東京で買った干物では初めでじゃないですかねー、、。
値段も1匹300円しない、アジの干物としては高いですがこのクオリティならばもうぞっこんでございますー、、。
何よりこれで日本酒やるのが最高ですよー、、。
他にもシラスや桜海老にうずわ節等、駿河湾の美味しい物語りたいことは多々ありますがそれはまたの機会という事で、、。
おいしかったです、ごちそうさまでしたーーーー、、、。