何時もならとくっに来ているはずなのだが、。
何故か色々と有ってこんな時期になってしまった、、。
こいつをねらってJASONも来ての寿司屋へ、、。
お目当ては当然こいつだ、、。
左にあるシンコである、右に有るのはコハダだ、、。
時期を過ぎていて名残りと言える、なのでもうかなり成長しちゃっていますねー、、。
それでもまだ5センチ位、ギリギリのシンコかなぁ、、。
これまた何時ものように何も注文はしない、オヤジの見切りでつまみなり握りなりを出してくる、。
先ずはマグロの山かけと熟成塩辛だ、、。
キンキンの生をやりながら先ずはこれらをつまむ、、。
寿司屋はマグロを柵でなく前下(まえしも)とか後上(あとかみ)等の部位で買ってくる、なので切り落としが出るんですねー、。
そういった部位で作られるやまかけ、今回のはカマの根元の(カマトロじゃないよ)の良い部分だ、、。
因みに後ろに多い血合いの部分は、漬けにしてから焼くととってもご飯に合うんですよー、。
さっそくシンコが出てきました、、。
私に合わせて小さく握ってきます、量は食べられないけど色々食べたいの分かってもらってるからね、。
名残りの新子です、、、。
でもね、昨年は8月入る前に来訪して、此れだったんですねー、、。
4枚付、しかも小さく握っているので、米粒を見ればその小ささが解るでしょうか、。
通常の握りならば互い違いに綾目に握って6~8枚付になるサイズですよー、、。
2センチ位でこれをチマチマと裁いて〆る、でも値段はコハダと同じで出すんですよ、。
これこそ江戸前握りの真骨頂、握れば握るだけ損をするという、。
夏場の江戸前寿司を飾るこのネタは、寿司屋の意地で握るとまで言わせる今時期の最高のネタなんですねー、、、。
こんな小っちゃいのはろくに味がしないだろうと思う方、、。
これがびっくりでこんなのに鮮烈な味がするんですよ、これが珍重されるわけであるのだ、、。
これとどぜうを食べないと江戸っ子の夏は無いですねー、なんてねー、私はそうですよー、、。
玉子焼きは出来立てほくほく、、。
これがぷりっぷりなの、とっても美味しい、、。
東京の卵焼きは砂糖が入って甘く味付け、これは関西とは違うのだが、、。
砂糖はいるので焦げやすい、これを利用して焦げをつけながら巻いていくのだ、、。
なので甘いだけでなく香ばしくもある、。関西の方、これも美味いんですよー、、。
焼き物はカンパチのカマ、、。
醤油で漬けて有って香ばしくこれも美味しい、、。
マグロは、、。
今日は何と大間のマグロだ、。今年のは大きい物が取れずに値崩れしている、、。
そこを突いての仕入れだ、いいですよー、、。
赤身も本マグロ独特の酸味が有ってうまい、。
これまた何度のご紹介していますが、私の母方は静岡沼津漁港の仲買いなんですね、、。
なので私は仲買いの孫なんですよ(父は高田馬場の江戸っ子ですし、生まれ育ちは勿論東京下町ですが)、。
だが小さい頃から新鮮な物ばかり食べていた私が感銘するのは江戸前の仕事なんですねー、、。
という事で下町では寿司屋が沢山あってもっと庶民的な物であったのだ、。
このマグロを見て欲しい、正直新鮮とは程遠く細胞が壊れたような肌をしている、、。
勿論冷凍なんかじゃなくて生マグロだ、。だが回転寿司の管理された冷凍物の方がきれいな身肌なくらいだ、、。
だが味は違う、これが熟成という技術です、、。
親父さんが見極めて毎日濡れ布巾を被せて冷蔵庫で管理する、とれたての活かった物は使わない、それが江戸前、、。
冷蔵庫の無い時代の知恵だ、、。
今回は無いが特に白身の熟成には目を見張るものがある、昆布締めであめ色になったアマダイやスズキなどはもうたまらないんですよー、、。
江戸前と言えばネタに必ずひと手間をかける、、。
熟成や昆布締めもそうだが、やはり煮しめが一番感じられるか、、。
真ん中は煮濱、蛤を煮たものだ、その右は煮イカ、、。
江戸末期露店で流行った江戸前寿司は冷蔵技術が無い当時にネタを持たせるために一工夫したのだ、。
えっ、左に有るのはー、、、。そう、松茸です、、。
走りの松茸だ、国外の物であるがこういうのを揃えているのも江戸前の粋ですかねー、、。
そりゃ国産物には敵いませんが、それでもそのくゃくっとした食感と香りは十分堪能させていただきましたよー、、。
私の大好物のひもカッパに、、。
最後かずこ巻き(数の子巻き)、、。
いつものしじみの赤だしで〆ましたぁ、、。
日本酒(高清水、私の趣向で置いてもらっている)もしこたま飲んで、、。
JASONも大満足での一時でしたぁ、、。
おやじさんいつもありがとう、、。
摂っ以も美味しく満足でした、ごちそうさまでしたぁ、、、。