私の乗るCB72、CⅡ72は1957年発売のC70へ遡る、、。
それ以前の単気筒から洗礼されたデザインのOHC2気筒250㏄、360度クランク、シングルキャブになったモデルがC70である、。
当時の日本では鞍型シートに荷台が標準でした、。
このセカンドシートはメーカーオプションで、当時は荷運びが主だったのですね、、。
この後セルモーターを装備したC71が1958年に発売され、国内でもやっと何とか実用になるセル装備のバイクとなった、、。
これらは当初から輸出を意識して作られており、ボアアップされた305㏄番のC75、C76も作られています(国内販売もしていましたが、自動2輪となり税金も高く車検も必要なのであまり売れてはいなく、若大将シリーズの青大将みたいなボンボンが乗っているといった印象ですね)、。
そして1960年にC72/77が発売されるのです、、。
この時に満を持して同年発売されたホンダクラス初の量産スーパースポーツCB72の発売と共にエンジンの主要部分が共通化されより量産に向き効率的なエンジンに変わります、。
オイルの潤滑もドライサンプからウエットサンプになりオイル廻りも効率化されます、。
電装もそれまでの6vから12vになり点火器系、灯火類も強化されセルも完全に実用となります、。
1961年にそれまでの鋼板プレスによるハンドルをパイプハンドルにした私の乗るⅡ型のC72、つまりCⅡ72が発売されます、、。
私はこの仕様の変更は主に北米への輸出が伸びて、幅が狭く低いプレスハンドルが当地での不評による現地ディーラーからの要求に対応したものだと思う、、。
CⅡ72はハンドル幅も広く高さも有りそれまでの物よりもゆったりとしたポジションになっている、。
これが私がⅡ型を気に入っている所為でも有るわけです、。
そして日本では主に荷運びが主だったC系バイクが、高度成長とモータリゼーションの発達により軽トラックへとシフトして、。この実用系250㏄バイクはこの後のCB250と共通車体になるCD250が1967年に発売された後は数年で途絶えます、。
だが海外ではダブルシートを標準として、気軽に乗れるツーリングも出来るコミューターとして受け入れられていたようで、。
1963年発売のⅢ型、CⅢ72/78ではタンク高を増し容量をアップしたり(このタンクは私あまりカッコいいと思っていなくて、緩いⅡ型のタンクが好き)、ウインカーを大型の物にしたりと、。カラーもキャンディレッドやブルーなど取り入れてカジュアルなイメージで販売されていた、。
これらが現在里帰りしているのを見た方もいるのではと思います、。
スーパースポーツCB72はこのC72の高性能版として発売された、。
1960年とC72同じ年なのだが殆どこの最初期型は現存していない、。初期は量産体制の確立など色々と有ったようで61年型から良く見られるようになる、。私のは63年型である、、。
ツインキャブ化されカムプロフィールも高回転タイプ、ミッションもリターン、ギヤ比も違うというメーカーチューンといっても良いエンジンでした、。
CB72はそのスポーツ性を求めてそれまでのホンダの言うストレススキン構造(プレスフレームですね)では無くパイプフレームを求める声が欧米からあり、。それに即した車両が開発された、、。
なのでこちらも始めから輸出を前提で作られており305㏄版のCB77はホークという愛称で販売され、。
当時倍以上排気量の有る英国製バイクをカモに出来るという動力性能が評価され、相当量が輸出された、。
輸出用は全て高回転時のバランスが良い180度クランクのtype1で、国内用には中低速も重視した360度クランクも用意されたが、。当然当時の若者はtype1を欲したのでした、、。
メーカー純正のレース用キット、Yキットも販売され(私のシートがそうだ)、レースでも数々のプライベーターがこのクラスを席巻します、。
この後見える部分にパイプフレーム、見えない部分はコストの低いプレスフレームを使ったCB250/350が発売されるのですが、。
確かに出力はアップしている物の、やはり北米を意識した大きなハンドルの装備でお世辞にもスーパースポーツと呼べるものでは無かった、、。
私見ですがCBと無くなったCを統合したような形で作られたモデルではと思います、。
ホンダがこのクラスのスーパースポーツを送り出すのは1974年のCB400Fourの発売まで待つ事になる、。
他にもCSとかCMとか、ごく初期の70にはポイントじゃ無くてデストリビューターが付いていたり等々、書きたいことはいっぱいありますが、。72をよく知らない方に少しでも知っていただきたくて簡単にレビューしてみました、。
もし街でこれらの車両を見かけたら少しでも思い出してくださればオーナーとして幸いです、、。