もうとっくに出てはいたのだが、なかなか行く機会が無かったのだ、。
前日から決めていて、それはスタジオリハの後、なのでjasonも付いてきた、、。
江戸前寿司の夏を彩る、無くてはならないネタである、、。

ラップに包まれているのが新子である、、。
1.5キロ裁いたというからざっと170~180匹は有るだろう、、。
毎年書いているのだが、おさらいに、、。
シンコとはコハダの幼魚、体長3~5センチくらいの物を言う、、。6センチぐらいまでもシンコというが私はちょっと大きいと思っている、、。
この小っちゃいのを丁寧に裁いて〆たものが寿司ネタとなるのだ、、。
小さいから裁くだけでなく〆加減も職人技だ、振り塩の量、洗い酢の加減と腕が試される、、。

ここでは私が種類多く食べられるように小さく握ってくる、なのでご飯粒と比較してほしてのだが、、。
1枚のシンコは2.5センチくらいの大きさなのだ、、。
なので通常の握りの大きさならば互い違いに綾目に握って6枚付の握りになる、、。

だがこれが食べて見るとしっかりとコハダなんですね、。いや、むしろシンコのほうが芳香ですらある、、。
初夏から出始めるシンコは春先の初ガツオ同様とても江戸っ子には欠かせない寿司ネタなんです、。
まあ回転すしがメインの今ではそんな粋な寿司の食べ方をする人は減っているのが現状ですがねぇ、、。
寿司屋にとってシンコは大トロ同様全くもうからないネタなんですね、。
まずコハダと違い原価が高い、数年前には初値がキロ10万なんてことも有った、。まあこれは初物なので、でも通常でもキロ5000円はくだらない高級魚です、、。
これをチマチマと裂いて〆てと、大変に手間がかかる、。
これで値段はコハダと同じなので(つまり吹っ掛けない)江戸前の寿司屋は、、。
シンコは寿司屋の意地で握る!!!
なんて言うんですよー、。なので最近は扱わなくなった寿司屋も有るんです、寂しいですねー、、。
このシンコの価値は江戸、つまり東京でしかない、、。
シンコ自体は全国でとれる、コノシロの幼魚(シンコ→コハダ→コノシロ)なので当たり前なのだが、、。
鮮魚として扱われるのはほぼ東京だけ、なので全国から築地に集まるのだ、、。
地方でも出している店は有ると思うが、それらは別に分けてもらっている物であろう、、。
それは築地でしか価値が無いから、地方では買い手が無く値段が付かないんですね、。
これも築地に集まってくる要因だ、。
なによりこれを待ってましたと待ち構えて、食べて悦に入ってるのは、寿司好きの江戸っ子位だしね、。
この日は他に、、。
アマダイの昆布締め、、。

ねっとりと昆布のうま味もいい加減だ、、。
名残りのイワシ、、。
梅雨時が旬のイワシであるが今くらいの脂の乗りもいいもんだ、、。

煮ハマ(左)と煮イカ、、。

酢締め、昆布締め、煮締めと、ネタに一仕事するのが江戸前です、、。
蛤に真イカにトコブシを使った煮貝などもある、。
その昔屋台で日持ちを考えたネタの名残だが、これらが無くては江戸前とは言えない、、。
イワシやマグロといった物もすぐには出さない、いわいる熟成だ、、。
採れたてのいかったネタは使わないんですよ、江戸前は鮮度命じゃないんですねー、、。
勿論店主が見極めて、今が一番うまいって時になったら出す、これも一仕事なんですねー、、。
えっ、マグロはどうしたってー、、、。

おつまみで頂いていますよー、、。
切った切り口が黒くなるのがマグロの由来だという、、。
サビの乗った方は私が好きな赤身と中トロの中間部分、。これが優しい脂と赤身の酸味も感じで一番好きだ、。
お酒もしこたま飲んで(わたし寿司だと夏でも人肌のお燗です)、、。
jasonも大満足の一夜でありましたぁ
おいしかったなぁ、ごちそう様でした、、、。