私も一応江戸っ子の端くれですので、馴染みの寿司屋という物を持っている、、。
最近ご無沙汰しているので久しぶりだ、。しばらく行かないと何だか申し訳なくなる、工房がこの地に引っ越して以来(と言っても丁目が1つ違っただけだか)20年以上の付き合いだからか、、、。
ここに来ると何も注文はしない、先付から握り、〆の汁物まで全部お任せだ、、。
もう阿吽の呼吸でその日の腹具合によりお勧めのネタを丁度良いように出してくれます、、。

先ずは刺身で、、。私の趣向を知っているので見てくれよりも私の好きな部位を切り出してくれます、、。
前の画像ですが、私はこの赤身と中トロの境目が好きなんですねー、、。

赤見の持つマグロ独特の香りと程よい酸味が味わえて、、はい、最高です、、、。
ここはマグロへのこだわりだけでなく江戸前本来の寿司を出してくる、、、。

煮烏賊に煮浜だ、、、。江戸前寿司はこのようにひと手間かけてくるのが本来なのだ、、。
だが回転寿司しか知らない最近の子たちは、このような江戸前寿司は見たことも無いのではないでしょうかね、。
ヅケも行く前に電話で頼んで置けば頃合いで作ってくれる、これもまた旨いんです、、。
いつも焼き物か煮物を出してくれます、この日は鯛の兜焼きです、、。

私の好きな部位は、、唇と目玉と皮、、(笑)、。香ばしく焼き上げられていて、この皮でお茶漬けにしたいくらいですよー、、、。
今日は良い赤貝が入っていると、それも三陸閖上産の物だという、、。

赤貝の旬は冬、11月頃より旨くなってくる、なので今は名残という事ですが、流石に閖上産です、。
プリシコの食感で、丁寧に下処理されたそれは一切の臭みも無く、口いっぱいに旨みが広がる、。
赤貝の由来はその体液だ、人間と同じで酸素を取り入れるのにヘモグロビンを持っている、。なので開けた時は真っ赤な体液が出るのだがそれがこの貝の名の由来、、。なので丁寧な下処理が必要なのだ、、。
貝はどんなものでも開けた途端に腐敗が始まるので、開けたばかりを食するのが常、。最近は鮮度保持剤が普及してスーパーなどでも売っていますが、やはり開けたてが一番うまいのは道理ですね、、。
閖上(ゆりあげ)は赤貝の質、漁獲量ともに全国一だったのですが、震災により一時は壊滅かと思われたものの、。その後の復興により現在では全盛時の半数ほどですが水揚げも始まり、やはり質は日本一の貴重な赤貝を出荷しています、、。
この赤貝も最近の子たちは食べないんだろうな、、。回転寿司ではあまり見ないし、在っても大概は近異種のサルボウ貝という物ですからね、、。
赤貝をこのように握ると、ひもと呼ばれる部位が残る、、、。それを巻いてもらうのが又私の大好物なんですね、、。

胡瓜と一緒に巻いたひもカッパだ、、、。シコッとしたひもの食感とシャキッとした胡瓜の食感でこれがとても美味い、、。このように巻くと一本当たり2~3個の赤貝が必要、なので結構贅沢な巻物なのだ、、。
途中茶わん蒸し(百合根やウニなどが入るこれまた絶品)や焼き立て玉子焼きなど、、最後のしじみの赤だしまでよどみなく、お酒もいっぱいいただいて、。いつものように大満足の一夜でありました、、、。
大将いつもおいしい物、ありがとうございました、、、。