画像の整理をしていたら出てきた、。モーターショーは仕事で入る、クライアントとも親しいのでメーカーの人間という事で一般より先にプレスデイに観覧することが出来る、。なのでゆっくりと見て回ることが出来ます、、。
 
このモーターショーでの展示で私が事前に最も注目していたのがこの車である、、、。
 
イメージ 1
 
 
完璧な作りは今すぐにでも量産されそうな出来栄えでした、、、。
搬入時もちゃんと走ってましたよ、、。ウインカーなんかも金型から起こしているようです、、。
完全復刻との事ですがエンジンこのままでは現在の排ガス規制への対応が厳しい何て事を話していました、、。
 
 
さて、、、表題の車だが、、。どういう経緯で展示されたのかはわからないが、日産のブースのほんの端っこにひっそりと展示されていた、、、。ニッサンR380、、、。
 
イメージ 2
 
 
これを見つけた時正に自分の目を疑いました、、何でこのタイミングで、、、、。
あまりにひっそりと置かれていたのでマスコミの注目も全くなく(ライターがもう知らない年齢が多いのか)、各雑誌も大きくは取り上げてはいない、、。
 
少年の日の憧れだ、、なんてかっこいいんだろう、、、。もうこの場に釘付けになってしまいました、、、。
よーく観察すると中身はがらんどうのようだ、、コクピットも簡略化されているので後日展示用に作り替えたよう、。ウィンドウ関係は全てアクリルの熱成型のようで、ワイパー掛けたら偽が付いてその内見えなくなっちゃいますねー、、。
塗装も鈍い艶で何だか缶スプレーみたいな仕上がりでクリアのトップコートもない、、。
でもちゃんと保存してあったんですねー、、、。
 
開発時はまだプリンスが日産に合併される前、その後合併されてからニッサンプリンスR380となった、、。
イギリスの名門コンストラクターであるブラバムのBT8Aと言うレーシングカーを輸入しこのフレームを使用、。
これに自社製のエンジンとボディを換装した、、。
エンジンはグロリア用のG7型を改良した専用のGR8型、DOHCヘッドにウエーバーのツインチョークキャブ(最終型でルーカスの燃料噴射になっている)、、。なんとそれだけで゛は無くボアストロークまでも変更しスクエアをショートストローク化までしている、(つまりボアアップしてコンロッドを短い物にしてエンジンブロックを削ると)、。
このGR8が元となってあのS20が開発されたのは有名な話ですね、、(70年代に鈴木板金がベルコS20と言うレーシングカーを製作しこれにS20が搭載されていた、、津々見友彦とバーガーシェフベルコ、懐かしい)。
 
ボディは東大で風洞実験して製作されたが、揚力でフロントが浮く傾向を解決するのが難しく車体が完成するまでに何度か改良されています、。
最初アルミボディだったのが(流石に元中島飛行機だ)R380、フロント部分をより軽いFRPにしたのがR380A-Ⅰ、自社製の強度を上げたフレームになり、リアフェンダーのインレットが楕円から四角に変更したのがR380A-Ⅱ、ヘッドライトを4灯としキャブからインジェクションになったのが最終型のR380-AⅢである、、、。
なのでこの車体はR380-AⅡという事だ、、、。
 
66年の日本グランプリ、、、。後に三菱のエースとなる砂子一義しがドライブするR380-AⅠは、。2位に3周差を付けるぶっちぎりで優勝した、、、。小学生だった私の記憶に強烈に残っている、、、。
 
実はこの画像前回のモーターショーのレポート時に掲載しているのだが、、、。
最近お見えになっていただいた方には一度紹介しておきたかった、、。
 
今年もモーターショーの開催年です、、、どんなものが出てくるのでしょうか、、。楽しみですねー、、。