<アジア杯:日本1-1カタール>◇9日◇1次リーグ◇B組◇ハノイ

オシム監督 勝ち点6でもおかしくない内容だった。事故、あるいは不注意でこうなった。(気象条件など)一番難しい部分を乗り越えながら勝てない。この状況で選手はフットボールをしっかりしていた。ただ『美しいことを効果的に結びつけることができなかった』ということ。

 Jリーグの日程との兼ね合いで調整期間は約1週間しかなかった。前日会見では敗戦覚悟とも受け取れる発言もした。しかし、真価の問われる大会で、昨年のアジア大会王者を圧倒していた。長い芝でボールがまわせず、気温32度、湿度80%の悪条件に苦しみながらも、試合の主導権を握っていた。それだけに悔しさも倍増した。痛恨のファウルを与えた阿部は「言い訳はできない。普通のブロックですけどファウルはファウル。自分の責任。チームに迷惑を掛けた。どこかで返すチャンスがあれば」と目を潤ませた。もしかすると監督の怒りは、落ち着いたムードが漂っていたチームに火を付けるための計算ずくのパフォーマンスかもしれない。悪夢のドローを糧に、日本代表は3連覇に向かって仕切り直す。



あの天邪鬼監督が実力関係なく自分の好きな選手を選んでいるチームに対して単純に怒るわけはないだろう。パフォーマンスである。監督として時には必要なパフォーマンスではあるが、オシム枠をなくした選考にすればもっと勝ち抜けるチームになると思われる。