<アジア杯:日本1-1カタール>◇9日◇1次リーグ◇B組◇ハノイ

 最後に「壁」を崩された。DF中沢を中心に守備陣は必死に耐えたが、後半43分のFK同点を許した。7枚の壁に割って入ったカタールの選手が、体を預けて無理やり壁をこじ開けた。そのわずかなすき間に、FWセバスティアンのシュートが抜けていった。「シュート力があり、体も強かった。阿部と話し合いながら守ったが、最後にああいう形になってしまった」。信じられないというような表情で振り返った。

 00年レバノン、04年中国と中沢は2大会連続でアジア杯優勝を経験した。この日もプレーで日本を引っ張った。後半28分にはMFヤセルの突破を、MF鈴木との激しいプレスで寸断。昨年のアジア大会得点王のセバスティアンは、FKの同点弾以外は完ぺきに封じた。「キープレーヤーにしっかりとつく。だらだら考えずにやるだけ」と話していた通り、カタールに与えたシュートはわずか3本だった。

 今年2月にオシムジャパンに初招集されてから、3試合連続でフル出場し無失点に抑えていた。この日が現体制で中沢が味わった初失点。「このチームにはまだ世界を知らない選手が多い」。勝利を逃した失点を糧にして、中沢が3連覇への道のりを止まることなく進んでいく。



中澤も案じる必要は無い。

闘莉王が戻ってくればこのようなミスは無くなるだろう。それでも悲しいのなら堀之内とかわればいい。


「世界を知っていても俺には復習能力が無い」と何故考えないのだろうか。不思議でならない。