炎天下の準決勝。なんとか1点を返した公立校。1点に泣いた昨夏の準優勝校。1点の重みを思い知った。
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第96回全国高校野球選手権石川大会(朝日新聞社、県高野連主催)は残り1試合。49チームの頂点が決まる。
■彼の分まで…試合前の黙禱 遊学館?河合広樹君(主将)
遊学館の選手20人が試合前、ベンチ前で円になって黙禱(もくとう)し、肩を組んで天を見上げた。主将の河合広樹(3年)は心の中で、亡くなった同級生の仲野仁一朗に語りかけた。「絶対に甲子園に連れて行くから」
仲野は期待の打者として遊学館に入学した。部員らは「見たことのないほどずば抜けた鋭いスイングだった」と口をそろえる。だが入学したばかりの5月、骨盤の中に腫瘍(しゅよう)が見つかり、線維形成性小円形細胞腫瘍と診断されて入院した。