電車トマソン | 私は鶏になりたい

電車トマソン

超芸術トマソンの定義は
『不動産に付属する無用の長物を指す芸術上の概念』。

その役にたたなさ・非実用において芸術よりももっと芸術らしい物を「超芸術」と呼び、そのうち不動産に関するものをトマソンと呼ぶ(以上Wikipediaゟ引用)。

初期のトマソン(名称不確定の頃)提唱者の見つけたトマソン『純粋階段』『無用門』等は無用になりながらも放置荒廃せず、持ち主に手入れ維持されていたが故に興味を惹いたと思われます。

さて過日、東武日光線を訪れた時のこと。
北千住から乗ってきた急行から南栗橋で乗り換える電車をみて『何じゃこりゃ?』

でっかい片引きドアがある。

写真では開くドアは全部開いていますが
最初ドアが閉まっていて、両引きドアが混在してどこから乗るの?あれ一個開いた?え?

半自動ドアなので所々開いていよいよ混乱

戸惑う頭を押さえて車内を見ると

あれ?大きなドアが無い!

ラッシュ時5扉で昼間は2つを閉鎖して座席が設けられる旧京阪5000形みたいな構造を想像したら、車内は普通の3扉ロングシートで、2度びっくり。

この車輌、元は日比谷線直通車で、18m3扉という
乗入れ規格ですが、過酷なラッシュ対策で前後端2輌ずつ5扉で製造されたのでした。

現在日比谷線は20m4扉車7輌編成の規格に変わり、余った20000系をローカル転属させるにあたり、要らない2扉を埋めたものでしょう。

かつての鉄製の車輌なら窓埋め扉埋めもスッキリ仕上げできたのですが、ステンレス車体では叩き出しもできず窓付きの板で塞いだと思われます。

元々側面の窓は全部戸袋窓で全く開かないため、新設の窓は上がちょっと降りて停電時換気ができるようです。

しかし、ぱっと見の外観は1枚扉。
工作もきれいな『無用扉

これをトマソンと呼ばずに居られようか。

トマソンだから一応路上観察のカテゴリに入れておきます。