買えなくなる | 私は鶏になりたい

買えなくなる

去年暮れから、電子部品商社から半導体生産中止情報を幾つか受け取っていました。

品目が多いのはテキサス・インスツルメンツ(TI)の汎用デジタルIC。

私がエンジニアになった頃、国内外半導体各社は74LS、HC、CMOS4000等の汎用デジタルICシリーズを生産していました。

なので客先提出図の代替部品一覧には東芝、日本電気、三菱、日立、沖、TI、モトローラ、ナショナルセミコンダクター、RCAといったメーカーのIC品名をズラッと表記するのでした。

NTTだと電電公社から移行した直後で、汎用ICもプラスチックモールドはだめで、セラミックパッケージ指定だったり、通工用(通信工業用)指定だったり、カタログや入手可能性等も調べたりして表を作成、
回路図、信頼度予測等もトレース(烏口による清書)の上青焼きし、指定部数ファイル折りしてキングファイフル収めてやっと客先立会試験を受けるドキュメントの一つになる。

そうして覚えたICも10年はまだしも20年経ったら、設計集積化で殆ど廃番、細々作っていても新規設計非推奨となりました。

残るのは保守品。客先に収められた装置に使われている部品の修理用に残している。
それも生産効率や設備、環境等の都合でいよいよ作れなくなると生産中止となります。

尤も、広く使われたデバイスでこの手順で、多くの品目はアッサリ切られるので、40年生産されていただけで有り難いのです
けどね…

それにしても世界のICの雄・TIの生産中止は影響がある。
今回の期限は2月29日でした。

1月から何か買っとかなきゃ、と思いつつあっという間に3月。商社在庫も6月には出荷停止なので考えなきゃ。


他にもこないだ利用を始めたモータードライバICも4月に生産中止とあり、ストックしとくか検討中。


いや、ICなんて狭い範囲に留まらず
自分自身の生活用品、食品、弓道具など年度替わりで価格改定になるものはたくさんあり、買っとかないも
と上がるとか納期がかかる、果は買えなくなる物もいろいろ。

みんな挙げて財布と相談だなあ…