ランク付けに一喜一憂する人々へ

アサヒコム2011年9月6日17時34分付け記事引用
「『回転ドア』首相 うんざり」 米紙が社説サミットの度に違う元首が出てくる国なんてありませんよねえ。
5日付の米紙ニューヨーク・タイムズは野田佳彦氏の首相就任について社説を掲載し、小泉純一郎元首相以降、5人の「ぱっとしない」後継首相が次々と交代したとし、「野田氏がこの流れを断ち切ることを願っている」とした。
同紙は、首相が次々代わる状況を「回転ドア」に例え、「ワシントン(の米政府)は、日本の回転ドア首相たちとの付き合いには、うんざりしている」とした。一方で、中国との関係や北朝鮮の核開発、世界的な不況などの問題について、日米両首脳が話し合う必要があると指摘。野田首相が今月の国連総会にあわせて訪米する際に、オバマ大統領がホワイトハウスに招くべきだ、と主張した。(ワシントン=伊藤宏)
政党の代表戦を毎年やるのはいいとして、AKBのセンターじゃないんだから多少は現職にアドバンテージを持たせないと、コロコロ代表の首が変わる団体なんて信用されませんよ。
こんな制度じゃ投げ出し易くってホントに責任持って仕事する気あるのか疑問でしょ?
首相の直接選挙制度しかないのかなあ…
まあ回転ドアという表現はいいとして、アメリカさんに言われたくないとも感じます。
政情が不安定という国は、やっぱりお金が回っていないのです。内戦を繰り返す国だって国民が豊かになって食うに困らなければ、そう不満がたまる理由は無い。
日本は国民皆貧困まで行ってませんが、政局が不安定なのは経済が不安定で、大きな危機のきっかけを度々作ってきたのはアメリカなんですから。
私ら借金を担保に借金を繰り返して実態の何百何千倍の資産が世の中にあることにしてそれを帳簿上動かすだけでぼろく儲かる仕組みを作ったが、サブプライムローンだのリーマンショックだので最初の借金がコケるとそれらが皆コケる。
そんな脆いシステムを考え付いて世界を実験場にしておいて最初にコケて迷惑かけてるのはどこの国なのか。
アメリカの話でムッとしたのは、先月初めアメリカ国債のデフォルト(債務不履行)寸前に陥りオバマ大統領が蒼ざめて頭を下げまくって法案を通して最大の危機は回避したあと、アメリカの格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国債格付けをAAAからAA+に格下げしたというニュース。
格付けは投資家向けのもので、債権がちゃんと償還されるかの信用度を表すのですが、当然アメリカ政府は反発しました。最高のタイミングだったと評価する人もあるけれど、どうみても投資家寄り。
格付け会社(機関)は勝手に株や国債の格付けを発表するのでなく、債権発行者からの依頼でミーティングなども行い、分析をして格付けを発表するそうです。
いい評価がもらえれば信用が上がって金も集まる。
私なんか政治経済の実態には素人ですが、国公認の機関だとしても、ホントに公平なのかなあと疑問を持ちます。私らの仕事の様に測定器で測るように客観的に判定している訳でないですから。
自分の会社が成り立っている国を格下げしてどうする。
株にしろ為替にしろ投資家の思惑で相場が上がったり下がったりするのですが、目先の利益の思惑に走る金転がしの連中は、死活問題になっている我々を救ったりしません。そんな奴等の方を向く政治などというの物もまた、私は信用していません。
エンロンだのサブプライムローン危機のきっかけを作ったのもS&Pと言われますし…
格付け会社を格付けする機関が欲しいわ!
とはいえ、それでも格付け会社は使われる(←日経の面白い記事なのでどうぞご一読を)。
考えてみれば、学校に入ってから成績の順位付けだの偏差値だのにどっぷり浸かって、それになんとなく信頼を寄せています。
近年は何でもかんでも「ランキング」と名づければ人々の注目を得やすいと利用されます(アメブロにもいくつかありますねえ、私は一切無視ですが)。
でもこういうランキングって誰が調査してどのように数値化して判定しているのか、真面目に考えたことありますか?
今日の運勢程度に思っていません?
占い程度のノリで国債格付けまで信用しているとは言いませんが、格付け元は一度よく調べたほうがいいですよ。
「顧客満足度No.1」「3年連続No.1」云々の宣伝文句…
上記米国債の話でも8月3日に中国の格付け会社「大公国際資信評価」は3日、米国債の格付けを「A+」から「A」に1段階引き下げた。(アサヒコム2011年8月4日3時2分付け記事、理由は「政治体制の弊害」)と聞いた時には「お前が言うな」と思いましたが、
更に8月15日この会社が中国鉄道省に最高の「AAA」を付けた(スポニチAnnex2011年8月16日 06:00付け記事)には、笑い過ぎて息が止まりました。(中国国債はAA)
他者をあれこれ批評するには、まず自分を正さないと。