情報処理能力の飽和
昔、私より年上くらいの人から、「頭がサチった」という言い回しを時々聞きました。
今聞く言い回しでは「テンパった」に当たるでしょうか(でも聴牌するとタバコ吸う余裕が出るんですけどね…)。
サチるとは"Saturation”(飽和)のことで、仕事が多くて理解したり処理しきれない状況に使いました。
これは私のような電子回路屋にはおなじみの術語です。
トランジスタ増幅回路のゲインを大きく取り過ぎると、出力振幅が電源電圧近くで飽和して歪んだ波形になります。
人間の感覚は刺激量の対数に比例すると言われます。
例えば音の大きさの単位に音圧量そのものではなく、音圧レベル:単位はdB(デシベル)が使われます。
静かな環境で小さい音は聞き取れますが、大きい音の中で小さい音がしても弁別できません。
大小の音の周波数が違えば測定器では測定できますが、人間だとある程度「大きい音」で頭打ちに近い感覚になってしまいます。
福島第一原発事故の報道では初日からいろんな単位量が飛び交っています。
東京電力のプレスリリース を辿っていくと、
○地震発生5時間弱後、3月11日19時20分発表 第一報では正門付近で56nGy/h(時間当たりナノグレイ、ナノは10のマイナス9乗、1Gy/hは0.8Sv(シーベルト)/h)という単位だったのが、
○翌日12日正午の発表 では、γ線に限り午前4時40分頃から急激に1桁2桁と数値が増え、6時25分からの数値は突然μSv(マイクロシーベルト)という単位もオーダーも別の値に摩り替わり、ベントが行われた10時20分にそれもいきなり二桁上昇し180.2μSv。
○更に翌日13日には もう一桁上がってmSv(ミリシーベルト)でいいような値。
○15日 9時には1万μSvを越し
○17日 には正門のデータが出てこなくなり
○19日からはモニタリングカーの測定結果が何も出なくなり
ここまで建屋は吹っ飛ぶ、白煙は上がる、火災は起きる、黒煙が上がって何日経っても理由がわからない…
○22日に 新たに放水口付近の海水から基準の126倍の放射性ヨウ素検出
それがあっと言う間に1880倍だの4000倍だのに増えて
○2号機ケーブルピットのたまり水が高濃度汚染されていて
FNNニュース (04/05 14:09) によると『4月2日に採取した2号機の取水口付近の海に流れ出ている水から、放射性物質のヨウ素131が、国の排水基準の1億倍となる1立方cmあたり540万ベクレル検出』
…人間の知覚のダイナミックレンジをとうに越しています…
高レベルの汚染水があまりに多く処理に困って、今まで「廃棄物集中処理施設」にたまっているおよそ1万トンの低レベルの汚染水(といっても法律で定める排出基準の限度のおよそ100倍)の海への放出を東電、原子力安全・保安院がなぜか殆ど即決。
ここまで暫定基準値の数倍のヨウ素が見つかったから、野菜は出荷停止にして捨てろの水を乳児に飲ませるなと散々国民に「念の為」パニックを起こさせておいて、東電は100倍でもOKにしちゃう態度は納得いきません。
当然全漁連が東電の抗議文を出す し、海外からも強烈な批判を浴びています。国連から制裁決議食らっても文句言えません。
保安院は全世界に繋がっている海に100倍汚染水を1万トンも流して福島近辺の人間にだけ保証金を払えば済むって考えだったのか?
頭が完全にサチってモラルが麻痺しているとしか思えません。
西やんばかりに弁解させてないで、保安院長出て来い!
もう原子炉の説明もすっかり飽きてしまって、池上さんの解説でも見たくなくなりました。
最早ニュースの興味は西やんの日替わりネクタイの柄だけだ…
一億総飽和・・・
今聞く言い回しでは「テンパった」に当たるでしょうか(でも聴牌するとタバコ吸う余裕が出るんですけどね…)。
サチるとは"Saturation”(飽和)のことで、仕事が多くて理解したり処理しきれない状況に使いました。
これは私のような電子回路屋にはおなじみの術語です。
トランジスタ増幅回路のゲインを大きく取り過ぎると、出力振幅が電源電圧近くで飽和して歪んだ波形になります。
人間の感覚は刺激量の対数に比例すると言われます。
例えば音の大きさの単位に音圧量そのものではなく、音圧レベル:単位はdB(デシベル)が使われます。
静かな環境で小さい音は聞き取れますが、大きい音の中で小さい音がしても弁別できません。
大小の音の周波数が違えば測定器では測定できますが、人間だとある程度「大きい音」で頭打ちに近い感覚になってしまいます。
福島第一原発事故の報道では初日からいろんな単位量が飛び交っています。
東京電力のプレスリリース を辿っていくと、
○地震発生5時間弱後、3月11日19時20分発表 第一報では正門付近で56nGy/h(時間当たりナノグレイ、ナノは10のマイナス9乗、1Gy/hは0.8Sv(シーベルト)/h)という単位だったのが、
○翌日12日正午の発表 では、γ線に限り午前4時40分頃から急激に1桁2桁と数値が増え、6時25分からの数値は突然μSv(マイクロシーベルト)という単位もオーダーも別の値に摩り替わり、ベントが行われた10時20分にそれもいきなり二桁上昇し180.2μSv。
○更に翌日13日には もう一桁上がってmSv(ミリシーベルト)でいいような値。
○15日 9時には1万μSvを越し
○17日 には正門のデータが出てこなくなり
○19日からはモニタリングカーの測定結果が何も出なくなり
ここまで建屋は吹っ飛ぶ、白煙は上がる、火災は起きる、黒煙が上がって何日経っても理由がわからない…
○22日に 新たに放水口付近の海水から基準の126倍の放射性ヨウ素検出
それがあっと言う間に1880倍だの4000倍だのに増えて
○2号機ケーブルピットのたまり水が高濃度汚染されていて
FNNニュース (04/05 14:09) によると『4月2日に採取した2号機の取水口付近の海に流れ出ている水から、放射性物質のヨウ素131が、国の排水基準の1億倍となる1立方cmあたり540万ベクレル検出』
…人間の知覚のダイナミックレンジをとうに越しています…
高レベルの汚染水があまりに多く処理に困って、今まで「廃棄物集中処理施設」にたまっているおよそ1万トンの低レベルの汚染水(といっても法律で定める排出基準の限度のおよそ100倍)の海への放出を東電、原子力安全・保安院がなぜか殆ど即決。
ここまで暫定基準値の数倍のヨウ素が見つかったから、野菜は出荷停止にして捨てろの水を乳児に飲ませるなと散々国民に「念の為」パニックを起こさせておいて、東電は100倍でもOKにしちゃう態度は納得いきません。
当然全漁連が東電の抗議文を出す し、海外からも強烈な批判を浴びています。国連から制裁決議食らっても文句言えません。
保安院は全世界に繋がっている海に100倍汚染水を1万トンも流して福島近辺の人間にだけ保証金を払えば済むって考えだったのか?
頭が完全にサチってモラルが麻痺しているとしか思えません。
西やんばかりに弁解させてないで、保安院長出て来い!
もう原子炉の説明もすっかり飽きてしまって、池上さんの解説でも見たくなくなりました。
最早ニュースの興味は西やんの日替わりネクタイの柄だけだ…
一億総飽和・・・