20km30kmはどのくらい?

福島原発から半径20km圏内に避難指示、20~30圏内を屋内退避指示が出て半月も経ちました。
屋内退避範囲も自主避難の呼びかけが追加されております。
当然福島県浜通り地方の地図で示されているのですが、
それがどのくらいなの?って案外直感できないと思います。
何とかアナクロな方法で示せないかなあ…と思って20万分の一の地図を持ち出してみました。
鉄道で旅をして、車窓から見える遠景の、例えばあれは何山脈だろう?という興味にはこの縮尺が便利なのです。
当時1枚230円、昭和55年くらいから少しずつ買って5年くらいで日本全国129枚を集めました。
保存が悪くてちゃんと広げられませんが…
20万(分の一)ということは地図上の10cmが実際の20kmに、15cmが30kmにあたります。
ちょっと古い環形蛍光灯2本組みは、小さい30Wが半径11cmくらい、大きい32Wが15cmくらいなので大雑把に半径20km、30kmがつかめるはず。
やってみました


良くわからん…
これはご自宅でやってみてください。
では地図ソフトの助けを借りて画像で示すことにします。
(ソフトが古くて自治体名も古いのはご勘弁下さい)
福島第一原発ではこのように示されます。
ピンクの環が半径20km、赤の環が30kmです。

これを大阪市役所中心に適用しますと

20km…芦屋、宝塚、川西、高槻、枚方、交野、生駒山地、羽曳野、高石
30km…神戸元町、長岡京、城陽、奈良、天理、大和高田、河内長野、岸和田
あたりから内側が含まれます。
名古屋市中心だと

20km…伊勢湾から木曾川沿いに尾西、犬山、瀬戸、豊明、大府、知多市
30km…桑名、羽島、岐阜、美濃加茂、可児、多治見、豊田、安城、高浜など
の内側
東京は、東京駅を中心とするのが普通ですが敢えて新宿・都庁中心で

20km…川崎、府中、国分寺、小平、新座、さいたま市浦和、川口、草加から都区内東端
30km…大体国道16号沿いで春日部、流山、習志野
あたりより内側です。
上記4地域を直接図示するとこんな

結構な広さだと思います。
新宿中心の20km圏内でざっと1300万人住んでいます。
これより広い範囲とか昼間人口だったら恐ろしい数に…
それぞれ都市圏で30km以内に物資が入って来ない状況を考えてください。
これだけの土地が住居にも農地にも酪農にも一遍に使えなくなるという事態を想像してください。
この範囲で充分でないかもしれません。
それだけ原子力事故は影響がデカいのです。
こりゃ東電一社で賠償しきれないですねえ。
一時国有化かも…