リーグでは直近6戦5勝1分、公式戦10戦負けなしの中迎えるACL決勝前最後の試合は今季調子が上がってこない川崎との1戦!勝って決勝へ弾みをつけたい!

 

Offense

縦へ素早く 疑似カウンター発動

今日の川崎はサイドへ追い込みタッチラインと囲い込むことでスペースを作らせず、大久保や関根を生かした攻撃を展開させないよう守備を組んできた。しかしその分空いた中央を素早く差していき、何度かチャンスを作ることができていた。45分のシーンでは、中盤に降りてきてホイブラーテンからのパスを受けた小泉がさらに鋭く内に入っていた大久保へ縦パスを仕掛け、2本のパスで一気に相手の中盤とディフェンスラインの間をとる。素早い中央突破で局面を打開すると、右サイドを駆け上がる明本へスルーパスを送り、そのままスピードを落とすことなく相手陣地深くをとりマイナスの興梠に合わせた。ホイブラーテンのパスから興梠のフィニッシュまではわずか約14秒。これだけ急激に縦へ押し込まれると川崎のディフェンスラインはゴール付近に全力で戻るしかなく、結果としてマイナスのゾーンが大きくあいた。最終的には高井が何とか足を延ばしてブロックするも、ほとんど完璧な流れで川崎の守備を崩していた。

 

個性を生かす スコルジャの手腕

また、相手の中盤がまだ戻れていない中、浦和の選手は興梠のほかに伊藤、荻原、関根がボックス内に入ってきており、攻撃の厚みも大きく増している。特に荻原、そしてクロスを上げた明本の両SBがここまで上がれているのはショルツ、ホイブラーテンのパス回しが非常に安定しており、さらに岩尾がタイミングよくボールを受けにきて数的優位を作っているからであり、両CBの足元の技術、岩尾のピッチを見る能力、そして両SBの攻撃性能の高さとそれぞれの選手の特徴を完璧に生かした攻撃が構成されている。短期間でここまでのサッカーを作り上げたスコルジャ監督には尊敬の念しかない。同点となった得点シーンでも、サイドで難しい局面になっても縦へという意識を強く持ち、止まらずに素早く前進し続けたことで、結果的に相手のディフェンスラインが下がるしかない状況を作り、上がってきたLSBの荻原から空いたマイナスでリンセンが流し込んだ。ディフェンスラインから中盤を一瞬で経由し一気にエリア内に入っていく。この疑似カウンターと、個性を生かす攻撃の形で、苦しい状況でもしっかりと点を取れるチームに成長している。

 

Defense

大事なのはSBの裏 

今日のレッズの守備で目立ったのが、CBがサイドに釣り出される状況だ。失点シーンではホイブラーテンが左サイドでの家長とのマッチアップを任せれ、縦に抜かれたのちに空いたボックスに脇坂が飛び込んできて決められてしまった。正直、スコルジャ監督がどのような意図でSBのポジションを指示しているかわからないが、このシーンでは中途半端に前に出て簡単にマークを外した荻原が裏を取られ家長とホイブラーテンの1対1を作ってしまった。攻撃で駆け上がったのちのカウンターならわかるが、こういった場合にはしっかりSBが相手のウィングを、特に裏抜けを警戒するべきではないだろうか。CBをサイドに持っていくのには少しリスクが伴う。66分のシーンでも、ここではショルツが自らのミスからだが遠野にサイド突破を許し中央で脇坂にフリーでシュートを打たせてしまった。このシーンでもわかるように、あのショルツでさえサイドでは簡単に抜かれてしまい(たまたまかもしれないが)、さらにはエリア内に一人ディフェンスがいないため非常に危険となる。現に脇坂の後ろには家長もフリーで待っており、数的に危険な状況だった。攻撃時にSBが上がるのは素晴らしいことだが、守備時の裏のケアというのもしっかりしていきたい。

 

まとめ!

まずはビハインドの中しっかり追いついて負けなかったことは素晴らしい。これで11戦負けなしという最高の状態で決勝に臨めるし、トーナメントは負けないことが最重要であるため、この粘り強さは重要な力となる。あと早川最高。ビハインドで使うスコルジャ監督にも痺れるし、今後がほんとに楽しみ。もしかしたら決勝でやってくれちゃう…?てか、興梠のとこPKだろ!!ジャッジリプレイよろしく。そして川崎フロンターレの運営、サポーターありがとう!!あったかすぎるって、君たち。もちろん一番は自分たちのためだが、川崎含めた日本を代表して、絶対ACL獲るぞ!!!!!