北京五輪アジア地区最終予選です。サウジアラビア戦を見てます。

あのアジアカップでの3位決定戦(対韓国戦)を思い起こします。後半に入って間もなく、韓国の選手が1人退場となりました。この試合は90分戦ったあと、前後半15分ずつ、計30分の延長戦があった。それでも日本は得点で上回れず、最終的にPKで負けるという、ありえなくはないけどひどく悲しい結果でした。


あ、90分終わりました。決定力不足のお家芸を発揮した日本はやはり点取れず、この試合は延長とかなしにそれでドロー(スコアレス)で終了。勝ち点1をゲットしました。この予選ラウンドでは、1位にならないとオリンピックには行けません。2位以下になった場合に何か別のチャンスがあるのかどうか知りませんが。従って、アウエーだからといって勝たなくてもいいなんて事はなく、そりゃ勝って欲しかった。数的有利な状況があれほど長かったのだから、きっちり勝てる願ってもないパターンだったのに。

なんか、「勝ち点1を獲得したからよかった」みたいな雰囲気ですが、そんなことじゃぁ「レベル低い」と言わざるを得ませんね。フル代表ではないんであまり選手を知りませんが、平山とかフル代表の経験もある家永とか、でかい方の森嶋(いわゆるデカモリシ)くらいですが。デカモリシはなかなかいい動きだったと思います。でも、やっぱりもっと「勝てなかったこと」を悔しがらないといけないと思うのです。

あの、トップの位置にあるんなら、それでなお引き離せたのならいいでしょう。が、日本は現在2位です。慎み深いんだな。


さっきアジアカップの話をちらとしましたが、僕はあの3位決定戦でがっくりしました。本当にがっくりした。あんまりがっくりしすぎて、最初はブログ更新を怒りにまかせて試みましたが、もうあんまり怒りすぎて、おまけにがっくりしてた為に何にも書けなかった。

いったい何にそれほど憤ったのかと言えば、それは中村俊輔に対してです。

試合後の会見で、彼は「形はできてたんだが」とそればっかり言ってました。「・・・だが、決められなくて残念」の繰り返し。それもとっても淡々とした口調でした。チームの代表選手として、「感情を表に出してはいけないと思ったのか」、「もっと言いたい事はあるが、敢えて言わないのか」知りませんが、もう少し悔しさを出してもいいと思ったのです。そうして、そのコメントが本当ならば「もう期待できないね」とさえ思ったのです。

何故にそういう風に言うのか?

かつての中田はもっと怒りを出してたから。

例えば「課題は見つかりましたか?」の質問に対し、「課題のない試合なんてありません」と答え、ドローや敗戦の際には「感想をお聞かせください」に対して「・・・見ての通りです」と答えた。決めるべき時に決めれば得点できるし、しかるべき守りが出来れば失点は防げる。攻めにしろ、守りにしろ、頭でわかっている事が実際に出来たら結果はおのずとついてくる。それは判りきっているのです。だからコメントなんて、「正直意味ない」と思っているはず。僕の記憶が正しければ、中田は「頑張ります」という言葉はあまり使わなかった。自分たちはプロなんだから、「結果を出す責任がある」と考えていたと思います。その責任が果たせなかった時には、誰あろう自分たちが最も悔しいはず。申し訳ないという気持ちです。そのような思いでいるからこそ、結果が振るわなかった時には自分に対して「腹立たしい気持ち」でいっぱいなのです。

そのような、かつてのチームリーダーが見せた姿勢は俊輔に見えませんでした。実際、あのようなある意味恥ずかしい試合をしておきながら何の感情も出さない俊輔に失望したのです。拡大解釈かもしれないが、そういうところが、昔トルシエに嫌われた要因だったかもしれない。


人は誰しも失敗から多くを学び、それを次に生かそうと努力するもの。「次こそは!」とコブシに力を込めて悔しがり時には涙さえ見せる姿こそ、応援する方にも何かが漲るのですよ。

「頑張れよ!」と声をかけたくもなる。

「見届けるぞ!」と強く思う。

「きっとやってくれる!」と信じるエネルギーになる。


五輪に行けるかどうかは、まだ道半ばです。

次こそしっかり勝って、トップに踊り出てもらって、出場権を獲得してもらいたいものです。まだ見守ります。