この作品の第一夜は、「里見八犬伝」とかち合っていた為にあきらめざるを得ませんでした。ひとまず、再放送に期待するしかないなと思っておりました。それが、幸いにも姉がビデオに録画をたまたましていたという事で、今日見る事ができました。
僕の評価は、第2夜の「イチロー」の回は、先日書いた通り今ひとつでした。見るべきものはイチローだけで、展開や推理も割合に平凡で先が比較的すらすらと読めてしまってつまらなかった。イチローの演技を見るという興味だけで何とか見れたと言えます。
そして第三夜の「松嶋菜々子」の回は、これまた言うまでもなく彼女の魅力溢れる作品で、彼女が二人も出ているわけで、それだけで素晴らしかった。もちろん展開もなかなかスリリングで、古畑がどこでどうそれ(トリックと、入れ替わっている事)を見破るのかには見離せない部分があって楽しめました。
で、あきらめていた第一夜を今日見れましたが、結論から言えばこれが一番よく仕上がっていました。2夜と3夜はゲストの魅力だけで押し切った感がありますが、この一夜は違いました。藤原竜也にしろ、石坂浩二にしろ、それは演技と思えないような素晴らしいもので、上質な作品だったと思います。中でも、藤原竜也が死んでしまうという、「えっ!?」という驚きがありましたね。まさか彼が死んでしまうとは夢にも思わなかったし、石坂浩二が黒幕だったとは、そんなの聞いてなかった。あたりまえ!
トリック自体、イチローや松嶋に比べて手の込んだものだったし、そこにじわじわと近付いていく古畑の推理にはわくわくしました。わらべ唄を絡ませるあたりも独特の雰囲気を醸し出していたし、教師と教え子の関係もよく作られていたと思います。そして、藤原竜也が自分を故意に傷つけてそこで「へまをする」展開を予想していたらば、どんでん返しをくらいましたね。確かに、3人で話しているとき(よろいが落ちる時)に終わりかけていた話を先生が再び続けて妙な違和感を持ちはしましたが、まさかああいうことになるとは。
古畑任三郎ファイナルの、最もいわば集大成と呼べる作品は、この第一夜ではなかったかなと、僕は感じました。だまされないぞぉ、と身構えて見ている側に、強烈なパンチをお見舞いされた気がします。ま、僕は特別なマニアではありませんけどね。