原始的な基礎看護技術
真ナースになるためのアドバイザー☆ゆかりです
臨床実習を経験して「学校で習った看護技術は使えない」と思ったことはありませんか?
ベッドメーキング:今ではボックス型のシーツが多いですね。ベッドメーキング、シーツ交換を看護師さんが実施する施設も少ないかもしれません。
清拭:清拭車がタオルをしっかり温めてくれます。おかげでアツアツの蒸しタオルを使えます。
洗髪車:移動式シャワーみたいなものなので、電源を入れる場所を確認できれば、お湯の保温もできて便利ですね。
電子血圧計:マンシェットさえ正しく巻けば、脈拍まで一緒に計ってくれます。
きっと、まだまだたくさんありますね。
看護用品は開発、改良され、どんどん便利になっています。
それなのに、なぜ原始的ともいえる方法で看護技術を習うのか?
それが「基礎」だからです。
便利なもの≒使い方は簡単。技術のレベルに関係なく、同様の効果が得られます。
逆に言えば、便利でないものを使いこなすには技術がいります。技術のレベルによって、結果が異なります。
いつも、整った環境でケアを提供できるとは限りません。
もし、上に挙げた物品を使用できない状況だったら?
「洗髪車がないので、今日は洗髪できません」と患者さんに伝えますか?
電子血圧計の異常にも気付かず、表示された数値を報告しますか?
ケアの効果を得るための基本的な方法が、学校で習う「基礎看護技術」です。
どうすると、どのような効果が得られるか。基礎的知識を理解しており、基礎的技術が身に付いているからこそ、それをもとによりよい方法を見つけることができます。
それが応用できるということです。
もし、基礎看護技術を習得しないまま実習に行ったら、今は簡単だと思うベッドメーキングもずっと難しく大変なはずです。
血圧を測定する原理を知らないまま電子血圧計を使ったら、正確な値を把握できないはずです。
基礎があるから、応用ができます
「学校で習った看護技術が使えない」と思うということは、他に良い方法があることに気付いているということ。
つまり、すでに「基礎」があるおかげで「応用できる」レベルに達しているということではないでしょうか
「でも、どうせ学校で習ったままの方法で実施しないなら、現場での方法をひたすら練習したほうがいいのでは?」
もし、手際良く上手に実施することが目的なら、答えはyesです。
基礎看護技術を学習するとき、目的、根拠を理解することが重要なのはなぜでしょう。
「看護は意図的に行われるべきもの」だからです。
ただ、介助をしているわけではありません。
どのような効果をねらって、このケアを実施するのか。この患者さんの場合は、どのような方法で実施することが効果的かなど、「患者さんの健康状態」に注目して、意図的に行われる。それが看護です。
「ケアを実施をすること」自体が目的ではありません。
つまり、方法を習得することだけが看護技術を学ぶゴールではないということです。
だから、国家試験でも看護技術に関する問題は、方法だけではなく、根拠を問われるんですね!
実習が始まると、解剖生理に病態生理、検査に薬。調べることがたくさんあって、基礎看護技術の教科書を開く機会は少ないかもしれません。
ケアにふと疑問を感じたとき、効果的なケアかどうか見極められないとき、基礎看護技術の教科書を開いてみてください。そこには、看護技術の基礎となる大事なことがたくさんちりばめられています
それをもとに、患者さんに合った方法を検討=応用 してみてください。
個別性のあるケアを見つけるヒントになるはずです。
もちろん、現場で実践されている方法、使用されている道具も可能な限り試してみてくださいね。
基礎が身に付いていれば、「看護師さんがこの方法で実施しているから」という理由ではなく、「この患者さんに効果的な方法であるから」という理由をもって、意図的なケアを実施できます。
基礎があるから応用ができる
実習は、今までの学内での学習の総まとめです。
基礎があって、そこから積み上げたものを実践として発揮できるというわけです。
何よりココロが元気じゃないと(*^ー^)ノ
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