5:20にアラームをセットしていたが、鳴る前に目が覚めた。しばらく寝床でそのまま二度寝しようとしたが、尿意に仕方なく起床。体温36.5℃。
5:30に軽食を摂る。次の食事は術後6時間後（多分21時頃？）のプリンのみ。ちょっとした断食道場だ。卵ほどの大きさの小さなパン2個とオレンジジュースを大事にいただく。
食後、看護師が来て、体温、睡眠時間、食事、マーキングの確認をされる。またマーキングを書き足してもらう。これで何回目だろう。ありがとうございます。
9:00に術衣と弾性ストッキングを着用。パジャマのズボンはまだ履いたまま。術衣は薄いブルーで、2枚の布を肩と脇をスナップで留める貫頭衣みたいなもの。一気に手術患者らしくなってきた。
9:50に血圧、体温、血中酸素濃度を測り、点滴を入れられる。点滴の中身は今のところは水分だそうだが、手術では麻酔や抗生剤など一本の管が大活躍するそう。食事や水分を取らなくなると血管が取りにくいので今のうちに入れるとのこと。いろいろ勉強になる。
点滴中に看護師と話をする。
「私、手術も点滴も出産の時の帝王切開以来なんですよね」
「そうなんですねー。そのときもきっと同じように事前に点滴をしていたと思いますよ」
「帝王切開の時は術後結構痛かったんですが、乳がんのほうがマシですかねー？」
「断然楽だと思いますよ。お腹を切ると少し動くだけでも痛みますし。私昔産婦人科にいたんですが、帝王切開だと赤ちゃんのことを考えて麻酔も控えめですからね。今回は痛かったら我慢せず薬を飲んでくださいね」
「よかったー。なんか安心しました」
朝と昼で別の看護師が病室に来たが、昨夜眠れたかと毎回尋ねられる。眠れない人も多いんだろうな。
私はまだ寝ようと思えば寝られるが…。今寝ると手術でも強制睡眠させられることだし、流石に夜眠れなくなりそうなので我慢我慢。
朝から本を一冊読み、TVerで鬼滅の刃とアメトークを観て、それでも暇すぎてネットショッピング。服をポチッとしてから、「手術でもしものことがあったらこの服不要になるかも？」と不吉な考えが頭をよぎるが、まぁその場合は娘が着るだろう。
友人や上司、同僚からがんばれーとLINEが来る。ずいぶん年上の上司にも心配してもらって私って果報者。
夫からも「今スーパーだけどなんかいる？」との連絡。
ものすごく考えて思いついたのが「柿ピー」（笑）。
がんになる前なら、真っ先にスイーツ！チョコ！と言うところだが、辛抱辛抱。こんな変化があるなんて。BC/ADほどの隔世の感あり。まぁ、私の場合、BCはさしずめBefore Cancerってところだが。
その後12時からは水分摂取も禁止になり、14時の手術に向けてなんとなく慌ただしくなる。前の手術が早く終わると前倒しになるため、13:30には不織布のキャップとパンツを装着。なかなか面白い見た目なので記念に写真を撮った。
13:50 ついに手術開始の声がかかる。
点滴のキャスターをガラガラと引きながら、歩いて手術室に向かう。手術室に入る際に、普通にアルコールで手指消毒して自分で手術台に上がる。まだ手術感がない。
そこからは3〜4人の看護師や臨床工学技士が手際良く準備してくれる。まだ麻酔医も主治医もいない。
「今から点滴で麻酔を入れますね。1分ほどで聞いてきます。染みる感じがするかもしれませんが、そういうものですから大丈夫ですよ」
もう麻酔なんだ、先生は何処に？と思っていうちに眠りに落ちた。手術室に入って多分5分と経っていなかっただろう。