船上のギタリスト
どれほど歩いただろうか、、、
もう汗だくだった、、、
だいたいがフェリー乗り場の方向すら解らない
だけどタクシーなんかに乗ってる場合じゃなかった
しばらく歩くとホテルを発見
中で聞き込みをすると親切に教えてくれ
電車での行き方と駅の場所を教えてくれた、、、
駅に着くとまたひとつ問題が
ストライキで電車が来ないとか、、、
ついてない。
夕方5時までには港につかなければ
しかし捨てる神あれば
拾う神あり
そこに停車したバスに
船便のチケットを見せると
『乗れ!』と一言
3本ほど乗り継いだが
なんとかフェリーターミナルに着いた
アテネで安いピタサンドを教えてくれた
チャリダーのタロウくんとフェリー乗り場で待ち合わせていた
かれはアテネからここまでもちろん自転車で来ていた
お互いのこれまでの経緯を話しながらも
太郎君は自前の携帯コンロでインスタントラーメンを作り食べている
逞しいつわものだ、、、
そして出航、、70€(7000円強)という値段で部屋なしのデッキ箔という値段
に見合い
船はそれなりの豪華客船だった
おそらく時速80から100キロはでているんではないかと思われるスピード
どっしりとでかく揺れもほぼ感じない
内部は11階建てにもなっておりいくつかのBARや売店にカジノまで
レストランコーナーでビールを楽しむ人達
僕らヒッピーは持ち込みの自家製ツナサンドで腹ごしらえ
船の中の物価ときたら異常だったからね
しかし21時間もの船旅
0時を回るころ、、また空腹は訪れた
もう食料もつきていた、、、
ふと周りを見ると、、結構にでかい声でしゃべり笑っている酔っ払った集団と
テーブルにもてあましている食料軍を見つけた
チャンス!!
バイタリティーが爆発した
ギターを取り出し
彼らの横に座り歌いだす、、、それはもう愛嬌たっぷりにね
その後も彼ら(どうやら(ブルガリア人)の専属 船上音楽師と化した僕は
報酬にたらふくのピザと肉類そしてウオッカを頂いた、、、
(後から太郎君も起こして連れてきた。)
彼らがおそらくSEXの類のスラングを僕に覚えこませ言わせて
笑うというコーナーにも
甘んじて付き合い
それはそれなりに楽しい宴会になった
女を欲している彼らの為に率先してナンパするふりなどもして
ウケも上々
ちょっとした若手芸人の接待張りによく働いたもんだ、、、
我ながら関心
芸は身をたすくとはこのことだった、、、
外はあまりにも寒いので船内の階段の踊り場のようなところで寝袋で眠り
そして翌日の15時に船はイタリアのアンコーナへと到着した。