(つづき)

私がトイレに向かったので、最終同意面談はいったん途中休憩となりました。

先日コーディネーターさんから相談されたとおり、面談の際は一切話さず同席されていた研修生さんも、休憩の間は妻とも会話し、不安の解消に一役買っていただいたようでした(後でそうだったと聞きました)。私がトイレから戻ってきたときは、コーディネーターさんと研修生さんと妻は、以前から知り合いだったかのようになごやかに会話していたので良かったです。

弁護士のK先生は、その後少し休憩のため席を外されました。K先生と、調整医師のN先生が戻って来られた後、面談を再開します。全体的に、過去のドナーの方々に生じてしまった健康障害についての説明が多かったように思います。ドナーになることに特に迷いのなかった私自身でさえ、心配になってしまいそうなくらいです。骨髄バンクとしては、リスクがゼロではないので、すべての事例を伝えて、それでも協力いただけるのであればドナーになってもらう、ということだそうです。

調整医師のN先生には、医学的な見地で説明されたり質問に答えていただいたりしましたが、普段も骨髄バンクドナーの採取も手がけられ、特に難しい手術でもなく、リスクの高いものでもないのでとのお話でした。N先生からも、ドナーに協力いただけませんかとの依頼はありません。

他人から強制されたり勧められたりることなく、ドナーになろうとする本人(私)の自由な意志でお決めください、というのが徹底されているようです。日常であれば「もしご協力いただければ、提供を待つ患者さんが助かりますので」とお願いされそうなものですが、患者さん側事情を持ち出して頼まれることも一切ありませんでした。調整医師とはドナー側(採取側)の医師なので、今回提供を受けることになるであろう患者さんに面識がないというのもあると思いますが、協力いただけませんか、検討いただけませんかという依頼は、N先生からもありませんでした。

面談が進行し、提供することに特に迷いを持っていない私自身でも、ちょっと考え直した方がいいのかと不安になってしまうくらい、コーディネーターさんからは健康障害の起きた事例の説明がされました。とはいえ、交通事故にあうよりはるかに少ない確率ですので、私にはもともと気になりませんでした。

説明終了後、骨髄バンクのコーディネーターさSんより、あらためて意思を確認されました。
大丈夫です協力します、というような答えをしたと思います。
妻も同意してくれました。

Sさんからは、ありがとうございますとのお礼を言われ、同意書の作成をお願いされます。署名後の取り消しはできませんので、と念押しされましたが、大丈夫ですと答えます。

同意書には先にコーディネーターSさんと調整医師N先生が記名され、その後、私と妻が署名捺印します。最後に、立ち会い人の弁護士さんが署名捺印し、完成です。2部作成し、1部が自分の控えになります。

その後、もう1種類記入いただきたいとのことで「骨髄・末梢血幹細胞提供者由来の遺伝学的情報を含む臨床的意義のある情報開示に関するご意思の確認について(ご説明書)」という長い名前の書類を受け取ります。
移植後の患者さんの検査で、染色体にたまたまなんらか変化や異常が見つかった場合に(それはドナー由来のものなので)、知らせてほしいかのお尋ね書です。

これは個人個人で判断が分かれるところと思います。
・知らせてほしくない。
・治療法がある内容であれば知らせてほしい。
・治療法の有無に関わらず知らせてほしい。
のどれかを選ぶようでした。今日決めかねる場合は、持ち帰って後日郵送でも良いそうですが、治療法の有無に関わらず知らせてほしいで回答しました。

調整医師と弁護士さんが退出後、最後に、今日の交通費を精算して、すべて終了です。同意者である妻の分も往復交通費が出ます。その場で現金精算でした。

コーディネーターさんと研修生さんと一緒に、広い院内をまた入口まで戻り、おふた方とは別れました。

いちおうこれで正式にドナーに選ばれたわけですね。