(つづき)

16時半前、看護師さんを呼んで採尿器を片付けてもらう頃、再度医師たちも来られて、もう取ってしまって問題ないとのことで、酸素マスクと血中酸素濃度を測るケーブル類がはずされました。

そして、ベッドのリモコンを操作し少し上体を起こし、少量水を飲んでみてください、との指示を受けました。むせたりすることもなく問題なかったので、これ以降は歩いてトイレに行ってかまいませんとの許可が出ました。ただし、トイレ以外はなるべくベッドで横になっているようにとのことでした(安静と止血のため)。

16時40分頃、妻と骨髄バンクコーディネーターさんが、お見舞いにと2人揃って訪れました。待ち合わせしていたわけではもちろんなく、たまたま同時に病院に到着し、お互い気づいたので病室へ一緒に入ってきただけとのことでした。本当に偶然だったようです。

(後から振り返ると、新型コロナウイルス感染予防のため、入院患者への面会が禁止となる直前のタイミングとなりました。さらにその後は、緊急事態宣言も出され、感染者の多い地域からのドナー選定が一時停止されることになってしまいましたが。)

思っていたよりも私が元気そうなので、二人とも良かったとのことでした。あと15分ほど到着が早ければ、酸素マスクやケーブルなども付けられて、本当の入院患者さんの様相をしていたので、また違った見え方をしていたかもしれません。ドナーなので病気ではないのですが、やはり心配になるように見えないに越したことはないようです。

患者さん側の病院スタッフさんからのお礼の手紙と合わせ、「My Life 移植を越えて」という冊子をコーディネーターさんから受け取りました。骨髄移植後の患者さんのことを知ってもらうため、とのことで発行されているそうです。
今回私の骨髄を受け取られる患者さんが、少しでも早く回復されることを願うばかりです。

1時間半ほど話して、面会終了しました。
この時期もう外が真っ暗なので、2人の帰り道の方が心配になってきますが、気をつけて、と言うくらいしかできません。

18時半頃、夕食を持ってきていただきました。採取手術の夜からは、普通に食事可となりました。
妻からも、家に着いて食事しているとの連絡がきたので、ひと安心です。

20時過ぎ、採取担当されたW医師が再度、診察に来られました。採取は、皮膚上は腰の左右2箇所から行ったそうです。もう1名の担当医師のN先生が左側を、W医師は右側を担当とのことで、予定どおりの量の骨髄液を採取できたそうでした。

採取部の痛みもほぼありませんが、麻酔は既に切れているので、痛みがあれば既に痛みがでているはずとのことです。今痛みがなければ、これからも痛むことはあまりなさそうです。

患者さんへの移植が始まっただろうか、うまくいっているのだろうか、朝からのことを含めていろいろと思いをめぐらしながら、今日は消灯時間頃に寝ることにしました。