ワールドカップ短評 14 | picture of player

ワールドカップ短評 14

■フランス2‐0トーゴ
■短評

どうしても突き抜けることのできないフランスと、グループリーグ敗退が決定し、合言葉は「のびのびサッカー」のトーゴ。フランスはジダンを出場停止で欠き、1トップの布陣からトレゼゲを投入して2トップに。対するトーゴは1トップ下にアデバヨールを配置し、自由に攻撃をさせる。フランスはこれがはまる。ジダンがいなくなったことで、ヴィエラが自由に動いてゲームメイク。浅香光代とサッチーばりに相性最悪と噂のトレゼゲ・アンリだったが、この試合ではそれなりにお互いを生かしていたように見えた。思うに、トレゼゲとアンリが相性悪かったのではなく、ジダンとアンリが相性悪かっただけなのでは。つまり、野球嫌いだと思ってたけど、違う俺は野球帽が嫌いだったんだ、みたいな。違うな。ともかく、この2トップに知的なウイングのマルーダと知性はかけらも感じないがとりあえず勢いは物凄いリベリーが絡み、逆にのびのびサッカーでチャンスを量産。先制点はすごくやりやすそうなヴィエラがオーバーラップから自分で叩き込む。2点目もヴィエラがアシストしたのを、アンリがさすがのシュート。その後はほとんど危なげなく試合を運び、決勝トーナメント進出を決めた。次戦、ジダンが戻ってくるわけだが、この試合の形のほうが、チームとしてはスピードがあり、狙いが明確になる。なにより、アンリ、ヴィエラという中心選手が心底やりやすそう。ドメネク監督の決断はどうなるか。まあ、ジダンと心中というのも、一つの選択ではある。それはそれでフランスらしいと思うし。ただ、たぶん負けるけど。トーゴはお疲れ様でした。次回までには監督をはっきりさせてください。


■picture of player ダビド・トレゼゲ
やっと登場のフランス代表のバーニー・ウィリアムズ(顔が)。インザーギと張るこそ泥ストライカーとして、抜群のポジショニングからチャンスを大量に得て、全部外した。すがすがしいまでのはずしっぷリだが、だめな日の彼はこんなもの。好調不調も関係なく、流れも雰囲気も全て無視して点をとるパンチ力は世界一、ゴール以外はほぼ何もしない、というワンチョペ先生タイプ。緊迫した試合でこそ是非使ってほしい。この人、眉毛すごいな。