M.A.  Q21

 赤。白は滅多に飲まないわ。でもね、私、ワインに関しての知識が全くないのよ。詳しくなりたいとも思わないわね。三千円以上の辛口ワインを飲んでいれば、あまりハズレには当たらないわ。ブルゴーニュとかボルドーとか知ったことじゃないのよ。私は私なりに飲酒を楽しむの。一口飲んでみて口に合わないと感じたら、便器に流して違うボトルを開けるの。キッチンのシンクに流しては駄目よ。汚物は便器に流さなきゃ。(CHUCKLES)「これはイケる」と思っても、銘柄は覚えないわ。特定の銘柄に定着してしまうと、楽しみが激減してしまうもの。飲み方も自己流よ。グラスを出すのが面倒でラッパ飲みすることもあるわ。気取った表情を浮かべ、澄ました顔でグラスを回して香りを堪能し、口の中でグチュグチュやるのは、プロかそれだけが取り得の無能芸能人だけで充分よ。

 M.A.  Q22

 何だかお見合いみたいね。(CHUCKLES)私の精神を分析しているんだったら簡単よ。私は多重人格ね。恐らく人間の殆どが多重人格者。ビリー・ミリガンほどではないにしてもね。その時の私の人格、私の気分、私が置かれた環境、そういったものによって左右されるわ。今現在の私が最も聴きたがっている曲は、MATCHBOX TWENTYの「REAL WORLD」よ。でも、数分後、数十分後にあなたに同じ質問をされたなら、当然答えは異なるはずよ。

 私、これといって好きな歌手とかグループってものがないのよ。ただ、日本の音楽って好きじゃないわ。特に女性シンガーって碌な奴がいないわよ。大抵のシンガーソングライターって、この世のものとは思えないほど醜い姿形をしてるでしょ。それでいて、そんな奴等が全く現実味のない恋愛論を詩にふまえたりするのよね。そりゃあブスは共感して涙もんで聴きやがるわよ。(SNEERS)でも、私には願い下げね。夢見がちなブスの世界だなんて勘弁して欲しいわよ。

もう一つのベッドルームは至ってシンプルよ。中央にはクイーンサイズのベッド。ベッドサイドテーブルには、藍色のガラス傘がついた小さなランプがあるの。それ以外には何もないわ。鏡台もないの。化粧は大きな鏡が張られたバスルームでするのよ。あ、そうそう。ウォークインクローゼットがあるわ。結構広いわよ。下着やタオルなんかが入った巨大な箪笥が、その小部屋の半分ほどを陣取っているわ。それから、洋服が30着ほど吊るされているわ。服の下には小さな箱が並んでいるわ。玄関の下駄箱に並びきらなかった靴が入っているの。ベッドルーム、クローゼット共に淡いブルーのカーペット。壁は白よ。

 残すはバスルームだけね。(EXHALES)大き目のバスタブとガラス張りのシャワー。長い洗面台。巨大な鏡。便器。バスタブからは泡が出るわ。ごくたまにお風呂に浸かって本を読んだりするけれど、殆どはシャワーのみね。シャワーの方が好きなのよ。朝起きたら、一目散にバスルームに駆け込んでシャワーを浴びるわ。寝る前にも浴びるし、掃除やエクソサイズで汗だくになったら必ず浴びるの。多い日には一日五回以上浴びるわね。「多い日」というのは、下り物が多い日ということではないのよ。私の身体、女としての機能を果たさないから。(GIGGLES)フロアーは白で、フカフカのバスマットは濃いブルー。タイル、バスタブ、便器、全て白。白くないのは...。しつこいわね、私。(CHUCKLES)こんなところね。何か質問があったらどうぞ。

 M.A.  Q20

 バスルームの横に小さな部屋があるの。それがランドリールームよ。洗濯は週に一度だけ、纏めてやるのよ。乾燥機に入れたくないような洋服は全てクリーニング屋任せ。部屋に干すと煙草の臭いがついてしまうもの。

M.A.  Q19

 お米は朝食に頂くわ。朝はやっぱり炊き立ての銀飯と味噌汁でしょ。パンは滅多に食べないわね。朝はお腹に溜まるものでないと駄目ね。何だか話がずれてしまったみたいだけど、キッチンはこれくらいでいいわね。

 リビングはキッチンの2.5倍くらいの広さだと思うわ。測定したことはないから分からないけど。フローリングだから埃や抜け毛が目立って大変よ。毎日掃除しなければならないの。キッチン側から見ると、正面に出窓が見えるわ。右側に黒のソファーがあって、左側にオーディオラックがあるの。その中間に背の低いコーヒーテーブル。色は勿論黒よ。ソファーの両サイドには、リモコンや電話なんかを置くための小さなガラステーブル。出窓には色とりどりの蝋燭。ダイニングテーブルを置くスペースがあるにはあるんだけど、そんなもの家にはないわ。食事はコーヒーテーブルで済ませるの。余計なものを部屋に置くのが嫌なのよ。誰かを招くわけでもないから、人に見てもらうための無駄な装飾をしたりもしないわ。観葉植物もないわ。虫が湧き出そうで嫌なのよね。自分が落ち着ける空間、それでいいと思うのよ。白い壁にも何も掛かっていないわ。カーペットやラグも敷いてないわ。シンプル・イズ・ザ・ベストよ。

 玄関を入って短い通路を進むと、突き当たって右手がキッチンとリビング、左手がベッドルームとバスルームなの。私が最も長い時間を過ごすのがベッドの置かれていない寝室よ。中央に大きな籐椅子があって、それを囲むように、本棚、オーディオセット、コンピューターデスクがあるの。籐椅子の横には小さい割には異常に重い青銅のテーブルがあって、その時の気分にあったドリンクを置くようにしているの。頻度からいくと、ワイン、エスプレッソ、紅茶の順ね。本を読んだり、音楽を聴いたり、本を読みながら音楽に耳を傾けたり、音楽を聴きながら読書に耽ったり。小さいけど楽しい部屋なの。コンピューターはネットサーフィンするくらいよ。メールする相手もいないしね。(CLEARS HER THROAT)その部屋のクローゼットには洋服なんかは一着も収納されていないわ。棚に並びきらなかった文庫本やCDと、寒い夜に羽織る紺のブランケットしか入っていないの。フローリング。壁は白よ。