M.A. Q15

 英語よ。ビルは日本語を話せないわけではなかったんだけど、彼の日本語よりも私の英語の方が数億倍流暢だったもの。ひろ子には幼少の頃からイギリス人の先生がついたいたの。映画も字幕なしで見られるわ。

 M.A. Q16

 ピアノとか、結構高く売れたから。それプラス、ひろ子の貯金で足りたわ。殆ど底を突いた状態になってしまったけれど。でも、心配する必要は全くなかったわ。ひろ子を装ってパパにお願いすればいいんだもの。パパはマンションを買ってくれたわ。それから当面の生活費として一千万をひろ子の口座に振り込んでくれたの。パパもママも知ってるわ、私の病気。お金がなくなるとすぐに送金してくれるの。私は余命幾許もない不幸な女を演じているわ、彼らの前では。実際余命幾許もないんだけどね。(CHUCKLES)笑えないわね。

 M.A. Q17

 分からないわよ、家計簿なんてつける必要もないから。でも、地味な生活よ。月平均で三、四十万っていったところね。半分は酒屋とタクシー会社に注ぎ込んでいるわ。私ね、ブランドに拘るタイプではないのよ。洋服とかバッグ、化粧品なんかのよ。電化製品はSONYって決めているわ。いるじゃない、胸元に大きなロゴが入った服をこれ見よがしに見せびらかして着てる奴。嫌なのよね、ああいうのって。見苦しいわ。人に見てもらいたいのかしらね、やっとの思いで購入した高級ブランドを。(SCOFFS)どうせブランドを着るのなら、ロゴやトレードマークの入っていないやつよね。洋服は人に見せる為ではなく、自分自身の為に着るものなのよ。あなたってそんなタイプの人間よね。その辺歩いていたって、9割以上の一般人はそのスーツが30万では買えないものだとは思いもしないでしょうに。よく似合ってるわ、それ。皮肉じゃないのよ。(GIGGLES)無理に照れなくてもいいのよ、あなたのような男は。いい男ね、本当に。