ずいぶん間が空いちゃったな。4月の5日に、父の移動先として前もって話をしておいた老人健康施設に面談に行った。実家からは車で20分ほどかかるところで、決して近くはないが、なかなか雰囲気のいいところだった。3か月間は、週5日、集中的にリハビリをやり、その後は、そのままお世話になることもできるが、その場合はリハビリの回数はぐっと減るとのことだ。今さらどれだけ回復するかは極めてあやしいけど、リハビリをするということ自体に意味があるはずだ。まずは3か月間、そこでお世話になることにし、4月の終わりぐらいに移ることになった。

 ところが、東京に戻って数日後、父が入院したとの連絡があった。食事が上手く採れず栄養失調が疑われるとのことで病院に行ったところ、それが原因で心臓に負担がかかり、さらに肺炎も発症しているとのことだった。この時も、最初に母が病院に行ったんだけど、医師の説明がしっかり理解できなかったようで、もう二度と戻ることはないかのような騒ぎだった。

 僕も多少、覚悟したんだけど、父はまたまた復活して、昨日、ついに新しい生活の場となる老健に入所した。認知症は相当進んでいるようだけど、明日から頑張ってリハビリに励んでもらいたい。

 

 父は、当然のことながら、うちの娘をめちゃくちゃに愛した。今はもう24歳になっているけど、なぜか「なごじいちゃん」には優しく接してくれて、2人のことは安心してみていられた。父は、普段からベイビーに会ったら何を話そうかと考え、メモをとっていたようだ。家族で会う機会があると、チャンスをうかがっていたかのように、手帳を見ながら2人だけの会話を始めた。ボソボソしゃべってるんで、内容は分からないけど、結構長い話をベイビーは黙って聞いていて、時々、何かを答えると父が「そうそう。よう分かっとるなあ」とか言いながら、嬉しそうにしてたな。

 娘のおかげで、いい親孝行ができたと思ってる。