孤独について考え始めたのは、確か、小学校6年生になった頃だ。


 学校に野球部がなかったもんで、自分でチームを作り、監督でエースで3番で、他の小学校の野球部と試合をやっても負けたことがなかった野球ボール

どうしようもない悪ガキで、毎日先生に殴られ、時に問題児として教育委員会に報告すると脅され、それでも(たぶん)(割と)いつもクラスの中心で、友だちに囲まれてそれなりに楽しく過ごしとった。


 それなのに、ある時から、なぜか孤独を感じるようになった。

松田道雄の『人生ってなんだろう』とか『恋愛なんかやめておけ』とか、吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』とか、そんなのをやたらに読んでさ本


 村上春樹の『スプートニクの恋人』を読んで、その頃のことを妙に思い出した。


 二人きりの存在なのに、交わることのないすみれ、そこにいきなり登場するミュウ、この3人が中心に物語は展開されるんだけど、それとは無関係に、小学校の先生である僕の不倫相手の息子、つまり自分の生徒との喫茶店での会話が結構長い。

これは、ある意味、メインの話とはまったく脈絡なく挿入されるんだけど、この会話にテーマが凝縮されているようにも読めるんだよな。


 あんまり評判のいい作品ではないみたいだけど、俺的にはめちゃくちゃ面白かったぜ100てん


 で、ちなみに、もちろん、俺は今も孤独だ影


 でも、孤独を感じることが無性に悲しかった小学生のときと違って、今はごく自然に受け入れることができる。


 だって、結局は孤独の中からしか、新しいものは絶対に生まれないってことを知り尽くしてきたからさ。


 あ、でもいつも酒飲んでるんじゃ、小学生の俺に「それは違うだろ」って突っ込まれそうだぜぼー