とある過払金返還請求事件
一審で勝って、相手方は強制執行を免れるためってことで、1000万円強の金をうちの預り金口座に振り込んだうえで、控訴。
裁判所から、まず進行協議をやりたいってことで呼ばれたんで、、まあ和解なら8割以上を要求しようとバリバリ強気で行ったところ
「うちの合議体の心証では、そちらが負けることになるんで、相手がいいって言ってくれたら5割で和解をすることをオススメする」
だと
・・・
てっきり去年の最高裁判決で決着がついた争点のはずなのに、相手の弁護士も頑張っとるな、ぐらいに思っとったんだが、そうじゃないのか
裁判官に、「この事例って、何か特殊な点でもありますかね?」って聞いてみたんだけど、「うーん、もう裁判長がそういう判断になっちゃってるんですよ」としか言わん。
「ということは、5割を蹴る場合は、最高裁までやるっていうつもりじゃないとダメってことっすか」
「そうです」
高裁で負けて上告すれば、勝てる可能性は低くないし、そうすると最高裁で弁論っていうゴキゲンな経験もできるし
(最高裁って、基本的に高裁判決をひっくり返す場合にだけ弁論を開くんだよ)
ってことで俺はやる気満々だったんだけど、万が一負けたらゼロ、5割でも元金からすれば6割以上の返還率っていう事案でさ
ボス弁に相談したら、「そりゃあ和解だろうね」つうし、依頼者は「5割で十分です」つうし。
そして、相手方も5割でOKってことで、泣く泣く和解成立
なんかすっきりしんけど、俺のためにやっとるわけじゃないしなあ・・・
それにしても、この裁判の前に、日比谷公園の松本楼でこの景色を見ながら食べたハイカラカレーは美味かった
(よく見えんだろうけど、後方にかすかに映っとる建物は弁護士会館)