中断明け、天皇杯を含め、3試合が終わった。浦和は何か変わったのか。
答えはYESだ。でもそれは大きな変化ではない。この変化で、今後浦和の劇的な快進撃が起こるかと言われれば、そこまでのものではないかもしれない。がしかし、これまで負けっぱなしであったものから、勝ち点の1つや2つをしぶとく積み上げられるものではあると思う。それが最終的に順位にも響いてくるだろう。
では何が変わったのか。ボールを持っていない選手のフリーランの多さだ。攻撃のパターンや基本的にサイドや裏への縦パス一本、といった攻撃のバリエーションに大きな変化はないが、サイドやボランチ、場合によっては後ろ3枚の選手まで、ポジションを動かすランニングが増えた。それによって、パスの選択肢やカウンターの増加を引き起こす。これは相手を動かすことにもなるので、特にこれからの夏場、試合を優位に進められる時間帯も前よりは増える。以前は落としていた勝ち点をしぶとく取る、といったことは今後出てくると思われる。
私はこの中断期間の変化によって、残留に関しては心配なくなった、と考えている。これを続けることができれば、2部に落ちることはないだろう。しかし、上位に行くレベルにもまだ到達できていない。
では、浦和が今後劇的に良くなるためには、プラスアルファ何が必要なのか。
答えはプラスアルファという考え方ではない。味付けをしていくための、そもそものベースの確立だ。これがないチームは上位にはいない。優勝するチームやACL圏内に入るチームはチームのベースを持っている。このベースがあれば、少々のメンバー変更では崩れることはない。
浦和はミシャの時に確固たるベースがあり、それに肉付けを行っていた。最後は自己不振に陥り、ベースも崩れ去ったが、それ以降、堀監督はベースを作れず、大槻監督も暫定なので付け焼刃に戦っていた。浦和はまだ戦い方、チームとして持つべきベースがフワフワしており、不安定に彷徨っている。ここが確立してこないと、上位は難しいだろう。天皇杯のようなカップ戦は分からない。あれは、結構時の運や付け焼刃が通用する一発勝負だから。なので、現状でACLを目指すには天皇杯で、徹底的に分析して、一戦必勝というのが僅かに残された道かもしれない。
ただ、オリベイラには、ベースを作る部分を期待している。今年それが出来るかどうかは分からないし、来年になるかもしれないが、時間はかかってもそれが出来る監督だと思っている。今年のリーグ戦は今のやり方を続け、これから浦和が再び復活する基盤を少しずつ形成してもらいたい。そうすれば、ラファが抜けた、遠藤が抜けた、関根が抜けた、やばい戦力ダウンだ、と今ほどは狼狽えることも少なくなるだろう。ミシャの基盤があったとき、原口が抜けたときを思い出してほしい。浦和は浦和として、あり続けられたはずだ。ベースというものはそういうもの。それがないと、個が1人いなくなるだけで、成績に大きく響いてしまう。
前進はしている。だが、その先の夢を見るには、まだやるべきことは多い。抜本的な部分にも関わってくる。
オリベイラなら出来るはず。だから優勝経験があるのだ。信じよう。
最後に遠藤よ、今のままでは厳しいよ。ベルギーに行って、どのポジションで勝負するつもりだ。センターバックか?ボランチか?サイドバックか?行く先が3バックか、4バックかは知らないが、海外の選手に負けない強みを出せるポジションが、遠藤にはまだない。日本代表で試合に出られなかった理由と同じ理由の壁にぶつかる。こうなったのは、浦和にも責任はある。しかし、それを突き詰めないと、海外では成功できない。だからこそ、海外に行くのだろうが、1つ殻を破らないと、長谷部のようにはなれない。それを見つけられるかどうか、もうそれしかない。