都合いい女ですから | 今度は高く高く

都合いい女ですから


電話がなる


少し躊躇ってとる





少し間を置いて私の名前を呼ぶ声

懐かしい声だった



会話が出来ることに震えた
泣き出しそうなのを堪えて続けた

まさかの予定変更だよ
Mくんごめんね





さっきね、海が見えたよ


言えないけど

まだうまく顔が見れない


(こいつなら暇してるだろ、この予定なら無理やりにでも都合つけるだろって思われてるんだろうな)


言わないけど

それでもやっぱり思い出してくれたのが嬉しかった



もうすぐ着いちゃうな
もう少し隣で横顔見てたいな