筒井康隆さんの

『旅のラゴス』読了しました。


遅読の私ですが、

昨日の12時頃から読み始めて、

今日の0時半くらいに読み終えました。


※ネタバレはしませんのでご安心下さい。


私がこの本を初めて見た記憶がブックオフの店内でした。

たしか、『オススメコーナー』みたいなところで飾られている状態でした。

↓こんな表紙


今からたぶん7年くらい前だったと思います。この表紙の『旅のラゴス』は2014年頃のものです。『旅のラゴス』自体は1986年に出版されています。
2014版の表紙をブックオフで見た時、
かなり気になってはいたのですが、
元々読書が苦手で落ち着きのない私はスルーしていました。
今考えると勿体なくて歯ぎしりします。

タイトルそのままですが、
ラゴスという男性が旅する話です。
当初、私はこの2014版の表紙だけ見て想像を膨らませていました。
作者さんのことはよく知りませんでしたし、『旅のラゴス』自体1986年に出版されていたことも知りませんでした。

(読後に筒井康隆さんがスゴイ作家さんだと知ります)

完全に雰囲気で電子書籍で買って読んだ感じです。


読みはじめるとスッと流れるように

文章が頭に入ってきました。

あまりに読みやすくて

「本当に1986年の作品か?」

と疑いました。

(1986年頃の作品と知ったのは半分くらい読んだ後でした)


[こんな方にオススメです]
●自分も旅しているような物語が読みたい方。
●その世界独自の難しい知識とか用語は覚えられないけれど、異世界にダイブしたい方。
●難しい文章で萎えたくない方。
●あまりにグロくて残酷な描写は見たくない方。
(どうしても旅には苦労とかありますので、嫌な出来事はあります)

[こんな方にはイマイチかな…]
●はじめに「旅」の苦労を全否定するような出来事があります。萎える方がおられるかもしれません。
●主人公は男性です。悪い人間ではないのですが、結構な女性遍歴の持ち主です。純愛とか好きな方は感情移入出来ないかも。
●ド派手なアクションを求めている方には物足りないかも。
●伏線を期待し過ぎる方は注意。


私個人が作品に重視しているのは、

「自分程度の読解力でも読み進められる作品」です。

それは作品を卑下しているわけではなく、

素晴らしい作品はわずかな読解力しか持たない者にも世界を広げてくれると言いたいのです。

『旅のラゴス』はまさに自分の世界を広げてくれる作品でした。