Artist   Rage Against The Machine

Album   Evil Empire (1996)

Genre   Alternative, Rock, Rap

 

90年代を代表するバンド レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(以下、レイジ)は、社会派ロックバンドで政治や社会に対して怒っていて、U2とは異なったアプローチで表現している。サウンドは、70年代のロックを彷彿とさせ、ボーカルは、ラップで歌い上げる。90年代、ロックとヒップホップを融合した音は、ロックを進化させ、新たなジャンルが追加された。2000年頃のロックの音楽チャートは、ラップメタル、ラップロックが、ロックのメインストリームになった。日本ではロックとヒップホップを融合したサウンドをミクスチャー系と呼んでいた。

レイジの2作目のEvil Empireは、他の作品と比べヒップホップの要素が強く、グルーヴィー感があるので聴きやすくなっている。バンドとして一体感があって、演奏能力がずば抜けて高いレイジは、どの曲も各プレイヤーの見せ場がある。ザックが繰り出すライムは素晴らしく、ギターのトム・モレロは、テクニカルで個性的なプレイヤーでターンテーブルのスクラッチ音をギターで再現し、ティムのベースとブラッド・ウィルクのドラムは、重低音でグルーヴィーなサウンドを作り出すのに欠かせない。

 

1曲目  PEOPLE OF THE SUN ・・・ 裏通りが似合うグルーヴィーなサウンドでかっこいい。

2曲目  BULLS ON PARADE ・・・ レイジを代表する曲でイントロのギターが尖っていて怒りを表している。

3曲目  VIETNOW ・・・ アップテンポな曲にラップを載せると一段とクール。

4曲目  REVOLVER ・・・ イントロとサビの部分がアグレッシブなギターでリボルバーのごとく回転を表現しているラウドな曲。

5曲目  SNAKECHARMER ・・・ 各プレイヤーに見せ場があって、サビのギターがかっこいい。

6曲目  TIRE ME ・・・ ザックの歌唱力を実感させるハードコアな曲。

7曲目  DOWN RODEO ・・・ シリアスな雰囲気に重厚なミディアムテンポで緊張感が高まるロック。

8曲目  WITHOUT A FACE ・・・ ヒップホップの要素が強いが、各プレーヤーの演奏が一つに纏まることででロックを作り出し、バンドの一体感を感じる。

9曲目  WIND BELOW ・・・ アグレシッブな側面と落ち着いた側面をうまく切り分けて表現している。

10曲目 ROLL RIGHT ・・・ ファンクとロックとヒップホップを丁度いい配合のサウンド。

11曲目 YEAR OF THA BOOMERANG ・・・ 重低音がかっこいい完成度の高い曲。

レイジが作り出すロックは、70年代のロックの影響が色濃く表れているので、レッドゼッペリン、シンリジーといった70年代の王道ロック好きなリスナーなら間違いなくハマるだろう。

レイジを聴いたら、ダイブやモッシュしたくなるほど興奮せずにはいられない。