ロードバイク界で昨年よりトピックとなっているお話。「紫」と聞いたらピンときますよね、アジリストのことって♪ …、えっ、知らない。それはいけません。我が国屈指のロードバイクタイヤ(およびチューブ等)メーカーたるパナレーサーが満を持して上市したニュータイヤのことです。紫色がイメージカラーとなっています(^^)

 

 

 

ご覧のように箱「も」紫です。

ロードバイクに乗っていて必ず消耗するもの、それはタイヤ。そのスペックと価格はピンキリです。重い・パンクしやすいというエントリーモデルから軽い・よく転がる・パンクしにくいというどこかの項目を磨き上げたハイエンドものと様々。数多くのハイエンド ロードバイクタイヤの中でもベンチマークに位置づけられるもの、それはコンチネンタルGP5000です。おそらく多くのサイクリストに同意頂けるかと。かく言う自分も2013年にロードを手に入れて以来、履いているタイヤは基本コンチネンタルGPです。4000から5000へとモデルチェンジしましたが、とにかくパンクしにくくかつよく転がり長持ちするということで他のタイヤに浮気する気が全くおこらないのでした。

ただ昨今の円高による輸入物の価格高騰はロードバイクパーツにも及んでおり、コンチGPの価格も上昇。密林で購入すれば定価よりは安いとはいえ以前のようなお得感はありません。そんな中、昨年上市されたパナレーサーのタイヤ、アジリストシリーズは気になっていました。残念ながら今年値上げされていますが、それでもお高くないのです。密林でのネット価格だと定価3割引きくらいで売られていることもあり、それだとコンチGP定価の半額程度。8月末に開催された乗鞍ヒルクライムでもブースが出ていて、カタログをもらっておりました。

 

ここからはかなりロードバイク趣味でないと興味が湧きにくい内容となります^^; 

アジリストには、「(ただの無印)アジリスト」「アジリスト・ライト」「アジリスト・デューロ」とあり先月にはフラッグシップの中のフラッグシップ「アジリスト・ファスト」も追加され計4種類もあります。他に、チューブレスレディタイヤやチューブラータイヤもありますが、ここでは一般的に使用されるクリンチャータイヤ(パナレーサーが言うところのチューブド・タイヤ)にのみ話を絞ります。

 

 

 

この多彩なトヨタカローラのようなラインナップは驚異的です。そしてアジリストは25Cタイヤ重量が200g(発売当初は190gだったが現在は200gへ)と、通常のハイエンドタイヤが平均220~240gくらいする中で圧倒的な軽さを誇ります。そして転がり抵抗が低いという謳い文句もあり実においしいタイヤ。まさに「速い、安い、美味い」と牛丼みたいなのであります。ただ、発売当初のネットレビュー記事を見ると、「アジリスト パンク祭り」という穏やかでない文言が散見されます。そのため、購入を躊躇していました。そして色々調べ、ヒルクライムには多少不利だがロングライドや荒れた路面でもパンクしにくく安心して走られるタイヤを選択しようと決意。それが、アジリスト・デューロです。デューロ DURO というのは、イタリア語で「堅い、堅牢な」という意味があります。アジリストシリーズの中でも丈夫であるという位置づけで、耐パンクベルトがサイドまで強化されています。それでいて重量はカタログ値230g(発売当初は220gと記載)と決して重くはないのです。

 

自分の通常の走行志向に合うのは、こいつだろう♪ ということで密林に発注。今年1月にコンチGP5000を履いてから約6800㎞余りを走行しています。換え時でした。だって一般的には5000㎞程度で交換推奨となっておりますから(^^;) では実際7000㎞近くも走るとどの程度タイヤは摩耗しているのでしょうか。

 

 

 

前輪のインジケーター部。センターのバリがわずかに確認できてディンプルもしっかりしています。正直、交換しなくてもいいくらい。

 

 

 

後輪のインジケーター部。さすがにセンター部は扁平化して摩耗しています。それでもインジケーターは確認できますからまだ500㎞くらい行けるかもしれません。やはりコンチGP5000はスゴい!

 

では取り付けてみましょう。

 

 

 

箱入りタイヤ2本と右に謎の赤いもの。これはタイヤグライダー。タイヤの取り外しに便利とのことで、前回タイヤの取り付けに悪戦苦闘したので1月下旬に手に入れていたのです。使い方の詳細はYouTubeに沢山動画が投稿されていますのでご参照下さい。

 

 

 

箱からタイヤを出したところです。タイヤ側面に紫背景でAGILEST とタイヤ名が印刷されています。これが紫の君と自分が呼ぶ所以です。日本のメーカーらしく、その名前の部分は保護用透明フィルムで守られていました。上のタイヤはそのフィルムを剥がす前なので写真をよく見たら光っているので分かります。

 

 

 

ビードをセンターに落として(後輪ではリムに固着してこれが大変だった…)、通常のタイヤレバーの如くグライダーをこの位置で挿入しタイヤを外します。チューブは状態が悪くありませんので今回は交換はしません。チューブをリムに載せておニュータイヤをセットします。

少し嵌めた後にタイヤグライダーを用いて

 

 

 

今度はこの向きで装着するタイヤとリムの間に挿入し

 

 

 

ご覧のように手のひらで押し進めていくと

 

 

 

比較的容易に嵌めることができます。ただ最後はいつもの如く硬くて嵌めにくいので体重を乗せて押し進める必要があります。それでもこいつは大変有用で、ロングライド時のツールボトルの中に必携です。

因みにGP5000と違いアジリスト・デューロはアジリスト無印と同様にタイヤの回転方向は決まっていないので組付けは気楽です。アジリスト・ライトには回転方向が指定されていて組付け時には注意がいります。

 

では無事に取り付けましたので翌22日にタイヤシェイクダウンライドを行いました(^^)

 

 

仁保川での記念撮影📷 タイヤが新しいかどうか分からない? では近づきましょう。

 

 

 
 

ご覧の通りです。因みにこのタイヤにも

 

 

 

摩耗インジケーターはあります。コンチGP5000と比べてどれくらい耐久性があるか楽しみです。この日は体調が今一つでしたのであまり飛ばすことができず、路面状況を注意しながらニュータイヤを満喫しました。正直なところ緩めのワークアウトでは、交換前のタイヤとの違いが自分にはわかりませんでした(笑) いや、普通なら振動吸収性とかグリップとか転がり抵抗とか何等かの違いがあると思うのですが、ほぼ同じ。10年使ってきた自分が言うのですから間違いありません。ただ、タイヤ音痴かもしれませんがwww コンチGP5000の重量は210~220gくらいですし耐パンクベルトもサイドまであるとか仕上げは類似しています。アジリスト開発時の対象製品に恐らくコンチネンタルGP5000があったはずですが、それに対抗するのは軽量な(無印)アジリストでなくアジリスト・デューロの方なのではないのかなと感じました。今後、速度を上げた時やヒルクライムでの違いがあるのか興味があります(^0^)

 

 

 

一の坂川での撮影。紅葉してきていて秋らしい景色になっています。

この日は、そこからポタリング♪ 一の坂川を少しだけ遡上し今まで取材していなかったところへ。歴史ネタをお一つ紹介です。

 

 

 

この川の畔にある石碑。

 

 

 

「錦(の御)旗製作所址(=跡)」と書かれてあります。そう、錦の御旗が作られたところ。

明治維新に興味がある方なら、「錦の御旗」は長州藩が官軍として戦争をするのに必要だったものとご存じかもしれません。旧幕府軍に対抗する薩長の二藩が「自分たちに抵抗するものは朝廷に刃を向けていることになるぞ」といういわば「脅し」のための道具。

 

 

 

現地の説明板です。岩倉具視から旗の意匠を伝えてもらった品川弥二郎が、ここ一の坂川の畔にある藩の養蚕所で極秘に製作したとのこと。薩長両藩が賊軍から官軍にテクマクマヤコンと変貌することができた、歴史を変えたマジックフラッグの完成です♪

 

 

 

鳥羽伏見の戦いでこれを掲げた新政府軍を見た旧幕府軍。前線の兵は青ざめて退却します。錦の御旗のことを知った徳川慶喜も一気に戦意喪失したとのことでこの旗の力のスゴさがお分かりになるかと。因みにこの写真の御旗は、山口市にある松田屋ホテルの中にあるギャラリーで展示されているレプリカです。

 

ということで最後はちょっと脱線しましたが、アジリスト・デューロは、コンチネンタルGP5000とさして変わらない走行感(私見ですから念のため)で価格も控えめということでおススメですよということと、タイヤグライダーはタイヤの組付けに非常に便利でしたよ、というお話でした。(ざっくりしてるな)

 

 

 

では、恒例の小麦の部屋

今回はちょっと気になるお写真。次女に抱っこされている小麦のお腹には

 

 

 

何やらミミズ腫れのような小さなキズが…。製作所の跡ならぬ手術の跡であります。生命に問題はありませんのでご心配なくm(__)m ではでは♪