先週大阪に出張へ。今年より我が業界の資格維持システムのドラスティックな変更があり出席義務とその爪痕残しが厳しくなっています。18日金曜は会場に一日中釘付けとなるため前日17日夕方入りし可能な限り大阪探訪をすることとしました。私にとって出張とはほぼイコール観光でもあるのです(笑)

 

以前から大阪市の史跡旧跡を巡っておりネタが尽きた感がありましたが、まだ探せばあります。

探訪先はタイトルにあるように、曽根崎。予算の関係でここに宿を取ったこともあり曽根崎の史跡旧跡巡りをしてみました。

 

曽根崎(曾根崎)の曾根(ソネ)というのは河川が氾濫して自然に堤防ができた場所を意味します。現在、北新地と呼ばれている一体には曽根崎川という小さな川が流れていて堂島は文字通り島であったようです。そしてその曽根崎川は通称「蜆川(しじみがわ)」と呼ばれていました。しかし明治42年の大火で瓦礫捨て場となり埋め立てられ現在は消失しています。

嘗て曽根崎と堂島には遊郭が設けられていました。その歴史伝承に則って探訪してみましょう!

 

明治42年の大火の跡が残っていないかというと実はそれを窺わせるものが曽根崎にあります。

 

 

 

 

神明社旧跡です。嘗てここに1200年近い歴史を有する天照大神をご祭神とする神明社(じんめいしゃ)がありました。

 

 

 

 

しかし曽根崎川が埋め立てられるきっかけとなった明治42年の大火で消失し再建されることはありませんでした。それでこの石碑のみ建っているのです。

ここからすごく近いところにあるのが

 

 

 

 

法清寺。通称「かしく寺」

「隠し」でないですよ、「かしく」です。かしくとは、曽根崎の遊女。普段は大人しいのに酒を飲むと暴れる所謂酒乱だったそうで、

ある時に酒癖の悪さを諫めた兄を傷つけ、結局殺めてしまいます。兄殺しの重罪で死罪。そんな彼女、市中引き回しの際に油揚げを欲しいと訴えます。それを髪に撫で付け乱れ髪を整えたとか。遊女としての最後の矜持だったんでしょうね。

 

 

 

 

祀られているのがこの、法清寺。こういう石碑もありました。

この寺が有名になったのは、酒乱を悔い改めて亡くなったかしくの願いが成就し「酒乱が治るご利益がある寺」と言われるようになったからだそうです。墓石を削って煎じて飲むと酒乱が治ると噂され、幕末にはかなり削られ戒名が見えなくなったとか(^^;) みんな、酒止められまへんな(笑)

 

さてこの寺から国道423号線を渡ってほど近いところにあるのが

 

 

 

 

露天神社(つゆのてんじんじゃ)、通称「お初天神」

ここが、曽根崎心中の舞台の神社。実話を元にした近松門左衛門の人形浄瑠璃です。

 

 

 

 

境内の本殿は中々立派でした。平日夕方ですが、意外に参拝客がいて驚きました。

 

 

 

 

日本全国139か所にある「恋人の聖地」の中の一つ

 

 

 

 

堂島新地の遊郭天満屋遊女のお初。客の醤油屋手代、徳兵衛と恋仲になります。徳兵衛は望まぬ結婚を強いられ更に結納金を継母から取り戻すとか親友への金銭貸与で裏切り行為を受けるなど、昼メロか韓流ドラマのようなベタベタな展開で、悲恋の二人が最後にここ露天神社で命を落とす、そういうお話です(ざっくり)。史実に脚色が加えられてのストーリーらしいですが、主人公は実際の人物と同じ名前なのできっと大坂の民にはリアリティがあったのでは。浄瑠璃は大ヒットして、この神社もまさに聖地巡礼状態。名前も「お初天神」と呼ばれるようになったのです。

失楽園とか高校教師とか、ああいう方向性の話は今も昔も大衆がどこかで求めている世界なんでしょう。

 

ここからはインディージョーンズ的散策へ。曽根崎川、通称「蜆川」の痕跡探しをしてみます。

 

 

 

 

少し南に下り、国道25号線と国道423号線が合流する辺り、サンマルクカフェ前の滋賀銀行のビルに注目。

定礎と書いてあるかと思いきや

 

 

 

 

しじみはしの碑

これは誰も気付かんやろ(笑) ここに川があって橋が架かっていたんです。

さらに北新地の繁華街に足を進めると

 

 

 

 

ここに何があるかって?

 

 

 

 

曽根崎川(蜆川)に掛かっていた曽根崎橋のレリーフ

 

曽根崎川跡の説明板の前は

大阪の繁華街ですから

当然

 

 

 

 

こんな状態。丁度よいビールケース置きですね(笑)

 

この繁華街にはその昔、川があったとは誰も知らんでしょう。

地図に重ねると

 

こうなるそうです。最初に紹介した蜆橋(しじみはし)とレリーフのあった曽根崎橋跡と曽根崎川との位置関係が分かりやすいですね。

下記のサイトを参考にしています。

http://atamatote.blog119.fc2.com/blog-entry-105.html

 

蜆橋にしろ曽根崎橋にしろ、これらの橋を渡って江戸時代の男たちは、男のワンダーランドに渡っていたんでしょうね(/ω\)

 

 

歴史探索ブラタモリ的散歩は終了。

このあとは、ロケの打ち上げに向かいます。橋を渡ってワンダーランドに向かうわけではありません(笑)

 

 

 

 

調べていた、梅田のHERBIS PLAZAを見つけ

 

 

 

 

エノテカ大阪店へ

ここはカフェ・レストラン併設店舗なので買ったワインを持ち込み料1000円で飲めます♪

多くの飲食店ではワインボトル代はソムリエがいるとかいないに関わらず市場価格の2.5倍~3倍

分かりやすく一例を挙げると、酒屋で5000円で買えるワインは飲食店で注文すると13000円くらいかかります。フツーのオッサンには手がでません(^^;)

しかしここなら6000円で飲めるというわけなんです。これはお得♪

そして今回の大阪出張に合わせてエノテカのラインに登録し、この日の購入には10%割引クーポンも駆使しています。

どんだけセコイんやという話です(笑)

 

 

 

 

最近自分が嵌りつつある危険なブルゴーニュワイン沼(^_^;)

これまで飲んだことのない村名ワイン、モレ・サン・ドニをチョイス。作り手はフランソワ・フュエという富豪らしいです。

 

 

 

 

おつまみも大阪都心にしては良心的な値付け。2時間ほどかけてゆっくりと、しかし確実に1本頂きました(笑)

時間が経つと、香りや味わいが変わってくるのがいいですネ♪

飲みすぎて夜中にトイレに起きて 「漏れ三度に」 ということもありませんでした(イテテ)

都会の夜景を見ながら飲む旨しワインとおつまみ。至福のひと時とはこのこと。

実にいいロケの打ち上げでした(^^)

 

翌朝はシャキーンと6時には起きて研修会場に向かったことは言うまでもありません。

遊んだら学ぶ、それが大切♪(学生か!)

以上、遊女と川の痕跡を探してワインを楽しんだという大坂出張記でしたm(__)m