ライブラリーで、借りてきたCD---My big fat Greek wedding

My Big Fat Greek Wedding

映画はとてもおもしろかったそうですが、残念ながら私は見ていません。


ライブラリーで、いつものようにクラシックのピアノCDをいくつか選んだ後、ぶらぶらCDのコーナーを流していると、サウンドトラック、というジャンルが目に入りました。


これまで、一度もチェックしたことがなかったので、新鮮な気持ちで見てみました。

有名な映画のサントラがある中に、これを見つけました。


CDジャケットの裏がいかにもギリシャ風のブルーの線が描かれてあり、懐かしい気持ちになって迷わず借りました。


私たちが最初の駐在で英国・ロンドンにいたとき、毎年、夏はギリシャの島でホリディを過ごしていました。


イオニア海に浮かぶその島は、今でこそギリシャのものですが、昔から隣国イタリアに支配されたり、ギリシャになったり・・を何度か繰り返した歴史があるそうです。


そのせいか、島の雰囲気はギリシャなのに、食べ物はイタリア風。

すごくおいしいのです!


日本人はもちろん、アジア人など滅多に来ない島らしく、私たち夫婦が飛行機から降り立ってイミグレーションに行くと、係員はパスポートに押すスタンプをあたふたと探し、見つけたと思ったら注意深く日付のダイヤルを回して今日の日付に合わせ、私たちのJapan Passportを珍しそうに眺めてから、「Welcome 」などと言いながらスタンプを押してくれました。


ふつう、EUからの観光客にはパスポートを提示させるだけなので、EU以外からのお客を迎えるのは久しぶりなのでしょう。


もしかしたら、毎年私たちだけ・・・?


時間がイギリスよりもゆったり流れるその島で、私たちがすることと言えば、毎日ビーチに行って泳ぐだけ。


足にやさしい砂浜、波はおだやかで海水はエメラルドグリーン

海草もなく、こんなに泳ぎやすい海を私たちは他に知りません。


ここのビーチでサンベッドを一日借りて、波の音と人々の声を聞きながらなにもせずに過ごす1週間は、まさに極楽。


ランチはビーチに出ているカフェに行ってサンドイッチを作ってもらいます。

フランスのバゲットよりはかなり柔らかいパンにマヨネーズとハム、レタス、オニオン、オリーブを挟んでもらい、夫はビールを、私はレモンティ

それらを片手に、また波打ち際を歩いて自分たちのサンベッドまで戻ります。


暑くて乾いた日差しの下、パラソルの日陰で海を見ながら食べるランチは本当においしかったです。


夕方、日が傾きかけるとホテルへ戻ります。


途中、スーパーに寄って夫がビールとチップスを買い、私はアイス。


ホテルに着くと、1階にあるバッフェからはすごく良いにおいが漂っていて、お腹が空いてきます。


部屋で私がシャワーを浴びている間、夫はバルコニーで海を見ながらビール。

日焼けの手入れをしたら、ディナーのための服に着替えてバッフェに下りて行きます。


私たちはいつも1週間の滞在だったのですが、毎晩違う料理が出てきてそれがおいしいので、外に食べに行こうとは思いませんでした。


食後は、ラウンジへ行き、屋外のテーブルでコーヒーを飲みます。


ホテルの従業員たちも、ビーチのサンベッド貸しの人たちも、そして、スーパーの人たちも、みんな私たち夫婦のことを知っているので、毎年「今年も来たね!」と言ってくれます。


ハワイやカリブのリゾートなどとは比べるべくもないほど地味な島ですが、忙しい日々からホリディで訪れると、体の芯からリラックスできる場所です。


日本に帰った後や、アメリカ西海岸に来てしまった今では、本当に遠い島になってしまいました。


・・・・このCDを聴いていると、あの島で過ごした日々が懐かしく心によみがえってきました。


ギリシャ語の音、音楽のメロディ、ギターの音色、そんなものが、夏の雰囲気にぴったり。


良いCDに巡り会えたと思いました。