辛かった、最初の日本一時帰国の話の余談編。

 

ダンが何してるかなんて分からなかったけれど

せっかく帰って来た日本なのに

毎日家でぼーっとしているのももったいない。

 

母が、ひまわりを預かってあげるから

1人で気晴らしに飲みに行ってきたら?

 

と言ってくれた。

 

そんな気持ちになんて全くならなかったのだけど

無理やりにでも自分を奮い立たせて

六本木に行くことにした。

もうその時点で夜の10時すぎていたと思うんだけれど。

 

日本はすごいね。

平日の夜でもたくさん人がいる。

 

六本木を選んだのは、実は、ダンがこの辺りに泊まってるんじゃないかな

っていう思いもあって。

英語が通じやすいエリアでしょ。

表参道とかはきっと知らないけど

六本木は大抵の観光客は知っている。

 

確か、なんかスポーツの試合があって

バーに見にいくとかなんとか言ってたなぁなんていうのも思い出して。

 

六本木について駅を出て歩き出したら

ソッコーナンパされた。

 

日本人のサラリーマン。

なかなか格好良かったし、1杯だけ奢らせてと言われて

 

わけわかんなく歩き回るより

この辺に詳しそうな人について1杯飲むのも悪くないか、と、承諾した。

仮に前田さんとしよう。

 

私は全くこのエリアがわからなかったので

(何しろ、久々の帰国だったもので)

前田さんに任せてついて行くことにした。

 

駅から近い、入りやすい安全そうな、バー。

店員は皆外国人だった。

 

ここは観光客の集まる外人バーなのだろうか。。。

まさかダンがここに入って来やしないか、少々ヒヤヒヤしながら、カクテルを頼んだ。

 

私は、前田さんとは友達感覚でバーにやって来たが

彼は私とやりたくて落としにかかっているのがわかった。

 

シングルの時は、私は実はすぐに恋に落ちてしまうタイプので

なかなか客観的に自分や相手の行動を見つめることができなかったが

今回は面白いくらいに客観的に見ることができた

なんだか貴重な経験。

 

私が六本木についた時点で10時半は過ぎていた。

1杯飲んだらさっさと帰らないと終電が間に合わない。

どうしようかなーと考えていたら

前田さんが、もういっぱい奢らせて!

 

って。

 

うーん、どうしよう、って思ったけど

タクシーで帰ればいいかなぁと

2杯目もご馳走になることにした。

 

私がシングルであるかも既婚であるかも聞かれていなかったので

話していなかったんだけれど

もう、私がシングル、婚活絶賛中の女子扱いされているのがわかった。

 

俺、結婚したいんだ〜

子供が出来てからの結婚もありだと思ってる。

全然アリじゃない?

 

って、ん?

セッ◯スしようぜ、って事ですよね〜

シングルだったら、そうよね、体からの関係もありよね!

って思っちゃったかもしれない。。。

 

 

人生で何か欠けてるって思ったことはある?

って聞かれて

 

難しい質問だな〜なんだろう〜

とか言っていたら

 

子供じゃない?

 

だって。

 

実はいるんだけど、、、

なんか言いづらいタイミングになってしまったよ。。。

 

でも、これって、裏を返せば、子供がいない(テイの)私は、欠陥ってこと?

とも取れてしまう。。。

 

絶賛婚活中だったら、この人結婚願望があるのねっ!

とか思うのかもしれないけど。。。

多分、大概の女を落として来てるんだろう。

特にアラサーの。

 

どんな男性がタイプなの?

って聞かれて

 

男らしい、グイグイしてくれる人かなぁって言ったら

なんか、違った意味でグイグイしてくる感じで、、、

なんだか気持ち悪く感じてしまった。

 

浮気をしようと思ったら

きっとこうやって簡単にできるんだろうけれど

私はやっぱり、そういうのは無理だなぁ。

 

すごいいい人だったし、一緒に時間を過ごしてくれて感謝ではあった。

あれやこれやと私をベッドに誘おうとする文句も

うざいと言うよりはむしろ興味深かった。

こんなふうに口説いて女の子は落ちるのかーなんて思ったりして。

 

そんな間、ガラス張りの小さなバーは外を歩く人から中が見えるので

ダンが私を見つけないかヒヤヒヤしたりしてしまったけれど。

 

店員も、こうしてバーにくる男女を見ているのって楽しそう。

前田さんが席を外している時とか

目の前にいるからバーテンダーとお話ししていたりしていたんだけれど

 

むむ、バーテンダーも遊んでそうだなぁ。

 

この日は、まぁだいぶ気晴らしになった。

こんな時間を与えてくれた母には感謝している。

 

どうにかして、苦しんでいる私の意識を外に向けさせようと

母も必死だったんだろう。

 

終電逃したからタクシーで帰るね。

と伝えたら

楽しんでらっしゃい、と言ってくれたもの。

 

母からしたら、1人で六本木に行って

終電逃すなんてどういうことだい、って感じだろうけれど

 

まぁ、外国の誰もいない夜道で1人でいるよりはよっぽど安心よね。。。