『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 | ぼくはきっと魔法を使う

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半分創作、半分事実。
幼い頃の想い出を基に、簡単な物語を書きます。
ちょっと不思議な、
ありそうで、なさそうな、そんな。

アカトラの猫のマドレーヌと、年老いた柴犬の玄三郎は夫婦です。
二匹の出会いは,、とあるゲリラ豪雨の午後のことです。
玄三郎の小屋にマドレーヌ夫人が逃げ込んできたのです。
雷がやみ、マドレーヌが出てくるまで、玄三郎はただただ濡れてじっと待っていました。
その日からマドレーヌはマドレーヌ夫人となりました。
そして、かのこちゃんの家の飼い猫となりました。


『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』

かのこちゃんとマドレーヌ夫人


万城目学さんの『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』を読みました。

とあるゲリラ豪雨の日に、ぼくは本屋に飛び込みました。
晴れ間は見えているのでしばらくすれば雨はやむはず。
でも、手ぶらで出るのもアレなので、、、と思い手に取ったのが、ずっと気になっていたこの本でした。

話は、かのこちゃん視点とマドレーヌ夫人視点で進みます。

かのこちゃんは小学校に入るにあたり「知恵が啓かれた」元気な女の子です。
「ふんけーのとも」、「いかんせん」、「ほとほと」、「やおら」、などなど。
「どこか変で、でも好きな響き」の言葉をたくさん持っています。
そんな言葉がきっかけで仲良くなったのが、同じクラスのすずちゃんでした。

マドレーヌ夫人は外国語を話せる猫です。
ここでいう外国語とは、犬の言葉のことです。
マドレーヌ夫人はその能力を活かして他の猫たちの願いを叶えてやりました。
その日からマドレーヌ夫人は猫たちの集会の新しい仲間となりました。

かのこちゃんとマドレーヌ夫人。
二人に起こる、ちょっと不思議で可笑しな体験、素敵な出会い、そしていつか訪れる別れ。

マドレーヌ夫人と玄三郎の愛のカタチ、かのこちゃんとすずちゃんの友情に
ちょっと涙しそうになったのは、ここだけの話です。