今いちばん熱い格闘マンガ『ケンガンアシュラ』(http://urasunday.com/kengan/index.html 現在は小学館WEBマンガサイト「裏サンデー」とコミックアプリ「MangaONE/マンガワン」にて毎週木曜日に大人気連載中でコミックス1~11巻も好評発売中。 本日4月10日に最新刊の12巻が発売。 そんな『ケンガンアシュラ』の画の「だろめおん」先生に赤鮫が行く!!近藤哲也が噛みついてきました。

近藤:『ケンガンアシュラ』は格闘シーンが多いと思うのですが、描くのが大変な描写などありますでしょうか?
だろめおん先生(以外、だろめおん):僕は格闘技に関しては素人なので、リアリティを感じるポイントを肌で感じる事がとても難しいです。 ものまね芸人が似てるポイントを押さえた上で大袈裟に演じるように、漫画的にも大袈裟に描ける箇所を把握できるように試行錯誤の連続です。

近藤:表紙裏のサービスイラストはだろめおん先生の聖域と言うことですが、どんなこだわりをもって描いてますでしょうか?
だろめおん:「聖域」と言えるほど大袈裟なものじゃないですけど(笑) 基本的にちょっとエッチなイラストというシリーズになってますが、 女性が見ても「かわいい」と思えるような軸で描いてます。 たまに逸脱もするし、マイルド過ぎる時もあります。  5巻のハサドみたいに男性グラビアももっと描きたいですね。

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予想以上に過激なイラストですよ!!

近藤:闘い方や打撃、関節技だったりは指示と描写がずれることも多々あると思うのですが、そういう時にはお互いどんなやり取りが繰り広げられるのでしょうか?

だろめおん:ずれる事がないように下描き段階で綿密な打ち合わせをしています。  下描きでキャラの動きが違ったりすると、実際に担当編集の小林さんとヤバ子さんの2人で動きを再現してもらいます。  当然、漫画のような超人的な動きは再現できないのですが、現実の格闘経験者が再現しようとした場合の動きの中にリアリティのポイントが隠れています。  その動きを自分でも無理ない範囲で体を動かして真似する事でリアリティの片鱗を探します。

近藤:格闘技別による、体の描きわけかた(打撃系、組技系など筋肉の付きかた)は、意識して描かれていたりするのでしょうか?
だろめおん:筋肉の描きかたは連載が進むにつれて試行錯誤しながら描いてるので、 基本となる平均的な筋量は定まっていません。 なので法則性のある描き分けはできてないと思います。  対戦相手によっても変わったり、使用している技によっても変わる可能性があります。  そういう相対的で局所的な描き方になってしまいますが、 具体例で言えば、アダムの腕、沢田の足は太めに描いてます。 鬼王山の腹直筋は縦に割れてません。  目黒は指先の面積が大きくて、春男は遠慮なくお腹を出せます。

近藤:描くのが楽しいキャラ、大変なキャラとかありますでしょうか?
だろめおん:おじさんキャラクターが描いてて楽しいです(笑) 顔を崩しやすいので、いろんな角度からあらゆる表情が描けます。  逆にイケメンキャラクターが大変です。  漫画的記号と立体的な絵柄を混ぜる必要があるので 慣れてないという事もあって苦労します。

近藤:漫画家になった経緯を教えてください
だろめおん:漫画家になりたくて漫画は描いていましたが、いわゆる「漫画を描かない漫画家志望者」になっていました。  趣味として「2ちゃんねる」や「ニコニコ動画」にイラストや動画をアップしてたところ、その活動がネット上でじわじわと知られるようになって、ちょうど「ドワンゴ社」の新しいサービスとして始まった「ニコニコ漫画」の立ち上げ時に声をかけてもらい、『けちゃっぷ忍者』の連載が始まりました。 そこで活動していたときに声をかけてもらい裏サンデーで『ケンガンアシュラ』を始めました。

近藤:影響を受けた漫画などありましたでしょうか?
だろめおん:趣味として毎日絵を描くようになったきっかけは「TEENAGE MUTANT NINJA TURTLES」なんです。 これは特徴だけ押えて、絵柄を似せようという意識はありませんでした。  というのもアメコミはいろんな作家がそのキャラクターの漫画を描くので絵柄がバラバラだからです。(だろめおん先生は子供のころはアメリカで過ごしておりました)  絵柄を意識して描きはじめたのが『ドラゴンボール』で、漫画版の『新世紀エヴァンゲリオン』はコマ割りから背景まで1巻分模写したこともありました。 他に絵柄の影響としては『るろうに剣心』『幽遊白書』『AKIRA』『攻殻機動隊』『ジョジョの奇妙な冒険』『赤ちゃんと僕』があります。  今は作画だけですが、原作も自分で描く場合『ドラえもん』と『ちびまる子ちゃん』の影響が大きいと思います。

近藤:漫画家になって良かったこと、悪かったことはなんでしょうか?
だろめおん:「漫画家になりたい」という願望は呪いにもなります。  なれなかった場合でも諦めきれなかったり、悩んだり、悔しがったりします。  良かったことはひとまず、この呪いから解放された事。  次に漫画文化というものは先人が後世に伝える為に築き上げた巨大な「集合知」で、その拡大にほんの少しでも貢献できたという事です。  自分の絵柄を真似て絵を描いてくれる人を見るとより実感できます。  悪かった事は、とにかく忙しい事に起因します。 買うだけ買って一度も遊んでないゲーム、 見れないまま上映が終わってしまった映画、 それらは後から楽しめばいいというものでなく、 流行った時代に楽しむからこそ感じる事がたくさんあるのです。  そしてアシスタントに毎週給料を払っている間に 金銭感覚が完全に狂ってしまいました(笑)

近藤:だろめおん先生にとって『漫画』とはなんですか?
だろめおん:漫画とは「神様ごっこ」です。 漫画の世界は「想像の産物」でしかありませんが、 僕らはこの「想像の産物」によって現実に影響を受けてきました。  それはほとんどの現実の人間よりも大きい影響で 僕らより長生きです。  像は創造、まさに「神様ごっこ」です。

近藤:今日は貴重なお話ありがとうございました。これからも『ケンガンアシュラ』楽しみにしております。
だろめおん:こちらこそありがとうございました。『ケンガンアシュラ』もっと盛り上げていきますのでこれからもよろしくお願いいたします。



作の「サンドロビッチ・ヤバ子」先生のインタビューはこちら


『ケンガンアシュラ』小学館WEBマンガサイト「裏サンデー」

URL:http://urasunday.com/kengan/index.html



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