コミックリュウにて「セントールの悩み」を連載中の「村山慶」先生のサイン会が、7月27日にアニメイト渋谷店にて開催されました。その会場に「赤鮫が行く!!」近藤哲也が取材に行ってまいりました。
当日は晴天の暑い夏日でしたが、アニメイト渋谷内に設けられたサイン会特設会場は、エアコンも効いており快適!なんといっても今回は、リクエストした好きなキャラを村山先生に描いてもらえるということで、参加者にとっては非常に貴重なサインになったのではないでしょうか。また来場者全員には、8巻の1シーンを使用したポストカードがプレゼントされました。


それでは村山慶先生のインタビューをお楽しみ下さい。

今日はサイン会お疲れ様でした。サイン会は何度かご経験されていると思いますが、いかがでした?

村山慶先生(以下村山)――ありがとうございました。何回やっても緊張しますね、特にイラストを入れさせてもらうときは描き直しがきかないので(笑)


「失敗したので描き直しさせて下さい」とか言えないですもんね(笑)ファンの方と直接お会いしたご感想は?

村山――サイン会に来ていただけて本当にありがたいです。それと直接、漫画の感想が聞けてとても嬉しいですね。


「セントールの悩み」は、細かい設定が特徴ですが、ケンタウロスや南極人など登場する獣人の骨格なども考えているのですか?

村山――漫画的なフィクションを入れるというのも必要なので、あまり厳密に考えているわけではないですね。例えば馬が階段を綺麗に降りられるかというと無理なんです。なだらかな傾斜のものしか降りられない。ヤギなどは体全体で飛び跳ねるように降りますが、人間のように片足ずつ降りるのはやはり無理です。漫画の中での動きは、ある程度は説明がつけられるようには考えていますけど、見えない個所の設定を厳密にかっちり詰めているかと言われれば、そんなに…という感じです。

「セントールの悩み」に登場する獣人達をチョイスする基準などはあるんですか?

村山――ひとつは伝統的なモンスターですね。ケンタウロス、人魚、天使悪魔など。昔からずっと伝えられているだけあって嫌悪感を抱かないですし、読者の側に飲み込んでもらいやすい。


逆に両生類人とか南極人はどういった経緯でチョイスしたんですか?

村山――あちらは完全に普通の人間じゃない(異質である)ことを強調するために、ああいうデザインになったんです。ヘビとかカエルですね。


実は僕、サスサススールちゃんのファンなんです。で、彼女の登場が多い気がするのですが…単にビジュアル的に目につきやすいだけなのかもしれませんけど。

村山――レギュラーメンバーなので当然沢山出てきます。あとは、見た目や文化も違うので、世界観を出すのに一番使いやすいキャラクターなんですね。あのナリで女の子らしく描くという、漫画的な表現の面白さもあると思いますので、そういう面でも少し多めに登場してもらっています。でも、たまに居るだけで会話に参加して無いこともありますけどね(笑)


おおっ、やっぱりちょっと多めに出てたんですね。それはサスサススールちゃん推しなだけに嬉しいです!どのキャラクターも先生の子供のようなもので愚問かもしれませんが、一番好きなキャラクターは誰ですか?

村山――委員長一家ですね。ひいきにしている訳ではありませんが、家庭構成がやや特徴的で、その背景などが最もしっかり設定されていて物語が作りやすいです。


描きやすいという意味で大好きなんですね(笑)先生はツイッターでよく植物の説明など書かれてますけど詳しいのですか?

村山――実はそんなに詳しくなかったのですが、家の近くに植物園がありまして、勉強がてら見て回ってるうちに好きになって来ましたね。季節によっても色んな顔があるので見てて楽しいです。

今日のサイン会では誰が一番リクエストありましたか?

村山――やっぱり姫、委員長、紫乃が多かったですね、サスサススールさんもそれに次いで多くて、他にもまんべんなくリクエストはありました。


やっぱり可愛い女の子のリクエストが多いんですね、でもサスサススールさんも多いのは嬉しいです!最後に、先生にとって漫画とは?

村山――自分の考えていることや発想を、一つにまとめるツールというか表現です。科学的なことや、社会、歴史などをひっくるめて表現できるのが漫画だと思います。小説にない絵を描けるという点もあるので、図や絵など美術的なことまで含めて総合的に表現できるのが魅力ですね。そういう方向で「セントールの悩み」も描いていこうと思ってますので、これからも応援よろしくお願いします。

お疲れのところありがとうございました。今日はサイン会お疲れ様でした。素敵なサイン会でした。

村山――こちらこそありがとうございました。