仕事中、一緒に測量をしていた先輩が、
鉈で手を深く切ってしまい、
ひどい出血をした。

言葉で表現するなら、
ドクドクとあふれ出るような感じ。


場所は山奥の峰の上。
救急車なんて呼べるはずもない。

先輩の手から勢いよくあふれる血液。
腕を伝っていく血が先輩の上着を真っ赤に染め上げ、
ボタリボタリと地面に垂れ続ける。

地面に落ちた血液には、
すぐに蠅がむらがってくる。

もう一人一緒にいた同僚は、
俺以上に動揺していて一言も発することができず、
明らかに固まっている。


幸いにして、夏休みに受講していた森林インストラクター研修で、
腕の止血点を教わっていたので、
かなりドギマギしながら教わったとおりに止血点を押さえていると、
無事に止血に成功。


ある程度落ち着いてから下山して
病院に連れて行くと4針縫うほどの大怪我だった。

鉈は不潔だからと破傷風のワクチンまで接種されていて、
冷静になってみると結構たいへんな状況だったようだ。


後から俺の止血が良かったらしいと聞いて少し嬉しかったが、
もしも森林インストラクター講習に出ていなかったらと考えると
相当頼りない後輩として語り継がれたことだろう。


最近、森林インストラクター試験で不合格になった夢をみたりするが、
勉強をしていたからこそ人助けができたと考えると、
それだけでも資格取得を目指した甲斐があったのかもしれない。

結果発表まであと20日ほど…。