~ 17 ~
会場が興奮で湧き上がっている最中、鋼牙は30秒もしない内に牙狼を返還した。
もちろんそれに伴い、称号騎士や他の騎士達も同時に鎧を解除したのである。
しかし会場を埋め尽くしている若者達の熱は冷めることなく、更なる歓声と共に嬌声まで上がるようになっていた。
だが鋼牙の表情に変化は現れず、その目は真っ直ぐに深紅の絨毯の先を見詰めている。
もちろんそれに伴い、称号騎士や他の騎士達も同時に鎧を解除したのである。
しかし会場を埋め尽くしている若者達の熱は冷めることなく、更なる歓声と共に嬌声まで上がるようになっていた。
だが鋼牙の表情に変化は現れず、その目は真っ直ぐに深紅の絨毯の先を見詰めている。
『次に"婚礼の儀"を牙狼と共に行う、黄金の翼こと冴島カオル。グレス様の御前に壇上せよ』
セシルは会場の騒めきを特に諫めることも無く、淡々とカオルの登場を告げた。
すると深紅の絨毯の先、鋼牙が見詰めている場所に"白火の珠"達が現れ円を形成し、その中の空間が白く輝き始めたのだ。
会場の騒めきも僅かに収まり、ほとんどの者達の視線がその輝きに集中する。
そんな中、まずそこから出て来たのは真っ白い白火の大蛇、ポチとタマだった。
2匹は全身を輝く炎で燃え上がらせており、その姿は大蛇というよりはまるで白龍のようであり優雅に上空を泳ぐと、再び白火の珠達の上に戻り舞台の方向に頭を向けてその左右で静止した。
それはまるでこれから登場するカオルの安全を確認したようであり、ポチとタマが戻って来ると同時に白い輝きの中からカオルが姿を現したのだ。
会場全体から今までとは違う、どよめきと感嘆が溢れ始めた。
すると深紅の絨毯の先、鋼牙が見詰めている場所に"白火の珠"達が現れ円を形成し、その中の空間が白く輝き始めたのだ。
会場の騒めきも僅かに収まり、ほとんどの者達の視線がその輝きに集中する。
そんな中、まずそこから出て来たのは真っ白い白火の大蛇、ポチとタマだった。
2匹は全身を輝く炎で燃え上がらせており、その姿は大蛇というよりはまるで白龍のようであり優雅に上空を泳ぐと、再び白火の珠達の上に戻り舞台の方向に頭を向けてその左右で静止した。
それはまるでこれから登場するカオルの安全を確認したようであり、ポチとタマが戻って来ると同時に白い輝きの中からカオルが姿を現したのだ。
会場全体から今までとは違う、どよめきと感嘆が溢れ始めた。
煌めきを集めて紡いただような白いベールは、顔の半分を覆いながらもふわりと風に揺れその下に隠されている美しい面差しを垣間見せている。
淡い金の髪は後ろで綺麗に纏められているがサイドに少しだけカールされた長い髪が揺れ、ベールの下にはティアラのように何で出来ているのか煌めく白い花がいくつも飾れている。
胸元や肩は大きく開いたオフショルダーで、そこには見事な金糸模様が施され胸の中央部分にはこれまた煌めく牙狼の紋章が付けられていた。
ドレスのウエストは細く背中には大きなリボンが立体的に結ばれ、そこからいくつものベールを重ねているような真っ白でゆったりとしたドレープの波が広がっている。
しかも背中にはこれまた金色に輝く黄金の翼を携えていた。
淡い金の髪は後ろで綺麗に纏められているがサイドに少しだけカールされた長い髪が揺れ、ベールの下にはティアラのように何で出来ているのか煌めく白い花がいくつも飾れている。
胸元や肩は大きく開いたオフショルダーで、そこには見事な金糸模様が施され胸の中央部分にはこれまた煌めく牙狼の紋章が付けられていた。
ドレスのウエストは細く背中には大きなリボンが立体的に結ばれ、そこからいくつものベールを重ねているような真っ白でゆったりとしたドレープの波が広がっている。
しかも背中にはこれまた金色に輝く黄金の翼を携えていた。
地上に舞い降りた純白の天使。
その姿を言葉で表すなら、正しくこれ以外のモノはなかった。
しかも後ろに淡いピンクのドレスを着た静香と、同じピンクのドレスを着て髪まで静香と同じ銀髪にしたリリンが付き従っていた為に、余計にカオルのその姿の崇高さを高めていた。
3人が深紅の絨毯の上に降り立つと、円を作っていた白火の珠達は空間の入り口と共に消えていった。
そしてカオルだけ2、3歩前に進むと、両手でドレスの裾を少し持ち上げ壇上に向かって優雅なお辞儀をしたのだ。
その姿が余りにも神々しく、会場からはいつしか歓声も消え、この場に居る全ての者達が魅入られたようにカオルに熱い眼差しを向けていた。
3人が深紅の絨毯の上に降り立つと、円を作っていた白火の珠達は空間の入り口と共に消えていった。
そしてカオルだけ2、3歩前に進むと、両手でドレスの裾を少し持ち上げ壇上に向かって優雅なお辞儀をしたのだ。
その姿が余りにも神々しく、会場からはいつしか歓声も消え、この場に居る全ての者達が魅入られたようにカオルに熱い眼差しを向けていた。
その頃、舞台裏では鏃雲達が忙しく1回目の術を発する準備に取り掛かっていた。
「いいか!黄金の翼には元々周りの者達を引き付ける鎧と同じソウルメタルの力が備わっている。その力を増幅させ、牙狼に相応しい存在だということを強く印象付けるんだ!」
鏃雲の命令を受け特別班の法師達3人が、特殊な魔道具に向かって魔導筆を構え術を放つ体制に入る。
「伊織、絃、問題の2人を補足し異変が生じたら動きを封じろ!」
闇法師の2人には要注意人物の監視を命じ、
「ソイと凱は、現時点で牙狼の方を見ている者達の動向を監視しろ!」
と残り2人の闇法師にも指示を与える。
「よし。気の吸引を元の状態に戻せ!」
先程の騎士達が一斉に鎧を召喚した為に、急激に発生した気を光球の半数を吸引の状態に切り替え閑岱に送り出していたのだ。
光球を操作している特殊班の法師の作業が終わるのを見届け、
「加算の術を放て!」
と言い放ち、自分は映し出されている映像に目を凝らした。
カオルは再びゆっくりと、深紅の絨毯の上を舞台に向かって歩き出した。
その歩みはドレスのせいもあるのか本当にゆっくりで、両脇に立っている騎士達や会場を埋め尽くしている若い者達がカオルに魅了されていくには十分な時を齎していた。
そこに鏃雲達が放った術が加わり、益々その神々しさに磨きが掛かる。
会場に居る女性法師達からもいつしか鋼牙の時と同じような、熱い溜息が零れ始めていた。
だがそんなカオルの姿と周りの状況に、どうしても耐えられない者が一人。
そう、壇上でカオルが来るの待っていた鋼牙だ。
遅々として進まないカオルの歩みに、半分も行かない時点で痺れの切れた鋼牙は突然階段を折り始めると凄い速さでカオルの元まで歩き出したのだ。
遅々として進まないカオルの歩みに、半分も行かない時点で痺れの切れた鋼牙は突然階段を折り始めると凄い速さでカオルの元まで歩き出したのだ。
「あ~やっぱ待てなかったか鋼牙。俺も静香の側に行きて~~~」
「お前は我慢しろ」
とボヤク零に直ぐ下に居た翼が釘を刺した。
しかも、何あれ?可愛過ぎだろ俺の静香!!、と半分階段を降り掛かっている零を槍の柄の部分を使って力尽くで押し返している。
「冴島鋼牙がこんな行動をとるとは意外だったな」
「鋼牙さんにとってカオルさんは特別な存在ですから」
爆刃が本当に驚いた様子で呟いたので、その横にいたレオが笑顔で鋼牙の行動の理由を説明する。
鋼牙のことをよく知っている者達からしたらこの行動も予測出来ていたが、そうでない者からしたら、あの冴島鋼牙が女に駆け寄るのか?!、となったのだ。
「お前は我慢しろ」
とボヤク零に直ぐ下に居た翼が釘を刺した。
しかも、何あれ?可愛過ぎだろ俺の静香!!、と半分階段を降り掛かっている零を槍の柄の部分を使って力尽くで押し返している。
「冴島鋼牙がこんな行動をとるとは意外だったな」
「鋼牙さんにとってカオルさんは特別な存在ですから」
爆刃が本当に驚いた様子で呟いたので、その横にいたレオが笑顔で鋼牙の行動の理由を説明する。
鋼牙のことをよく知っている者達からしたらこの行動も予測出来ていたが、そうでない者からしたら、あの冴島鋼牙が女に駆け寄るのか?!、となったのだ。
「カオル」
行き成り目の前に現れた鋼牙にカオルも驚いて、その場で立ち止まると少し下に向けていた顔を慌てて上に向ける。
「え?鋼牙?!!どうして?」
レオから、なるべくゆっくりと歩いて時間を掛けて鋼牙さんの元まで行って下さい、と言われていたカオルは予定外の鋼牙の行動に鋼牙を魅了して止まない深緑の瞳を大きく見開いた。
「・・・・・」
すると何故か鋼牙も目を見開き、有り得ないことに口まで半開きになっている。
こんなに驚いた様子の鋼牙を見たことが無かったカオルは、逆に不安になったようだ。
「え~と・・ごめん・・・ちょっとお化粧濃かった・・かな・・・」
と再びその顔を下に向けてしまった。
「違う!そうじゃない!」
すると今度は鋼牙が慌てて、そんなカオルをぎゅっとその場で抱き締めたのだ。
鋼牙がカオルを抱締めたのと同時に、黄金の翼はその姿を煌めく輝きに変え消えていった。
これは元々決まっていたことで、カオルが鋼牙の元に辿り着いたら翼を消すようカオルから言われていたからだった。
行き成り目の前に現れた鋼牙にカオルも驚いて、その場で立ち止まると少し下に向けていた顔を慌てて上に向ける。
「え?鋼牙?!!どうして?」
レオから、なるべくゆっくりと歩いて時間を掛けて鋼牙さんの元まで行って下さい、と言われていたカオルは予定外の鋼牙の行動に鋼牙を魅了して止まない深緑の瞳を大きく見開いた。
「・・・・・」
すると何故か鋼牙も目を見開き、有り得ないことに口まで半開きになっている。
こんなに驚いた様子の鋼牙を見たことが無かったカオルは、逆に不安になったようだ。
「え~と・・ごめん・・・ちょっとお化粧濃かった・・かな・・・」
と再びその顔を下に向けてしまった。
「違う!そうじゃない!」
すると今度は鋼牙が慌てて、そんなカオルをぎゅっとその場で抱き締めたのだ。
鋼牙がカオルを抱締めたのと同時に、黄金の翼はその姿を煌めく輝きに変え消えていった。
これは元々決まっていたことで、カオルが鋼牙の元に辿り着いたら翼を消すようカオルから言われていたからだった。
「・・・・綺麗だ・・・・・誰にも見せたくない・・・」
しかも鋼牙がカオルの耳元で囁いた信じられないような言葉に、カオルが鋼牙の顔を見ようとするがしっかりと頭を抱え込まれていた為、どんな顔をして鋼牙が言っているのかカオルは伺い知ることが出来なかった。
しかしそれを真正面で見てい居た静香は耐えきれず、わぁぁぁ~~~、という感じに両手を口元に持っていっているが、隣にいるリリンは素の顔で平然と立っている。 「鋼牙さん!まだ持って帰っちゃダメです!!」
そう、静香とリリンは正にこの為にカオルの後ろに付いていたのである。
しかしそれを真正面で見てい居た静香は耐えきれず、わぁぁぁ~~~、という感じに両手を口元に持っていっているが、隣にいるリリンは素の顔で平然と立っている。
だが鋼牙が抱き締めていたカオルを抱き上げた時には、2人して慌てて鋼牙の行くてを塞いだのだ。
「何をしているさっさとカオル様を壇上にお連れしろ」
これもレオの提案の1つだったが、この件に関しては女子会メンバー全員の意見も一致していた。
その為に静香だけではなく、力付くでも鋼牙を止められるリリンが選ばれたのである。
その為に静香だけではなく、力付くでも鋼牙を止められるリリンが選ばれたのである。
カオルを抱きかかえ前に居る静香とリリンの2人と睨み合いをしている鋼牙の姿に、会場全体は何とも言えない雰囲気に包まれていった。
