~ 11 ~
レオの案を聞き終えた後の皆の反応はそぞれだったが、思ったことはどうやら同じもののようだった。
『良き案だとは思うが、鋼牙は何と言っておるのじゃ?』
皆の気持ちを代表するように、セシルが最大の問題点を口にした。
「鋼牙さんにもご納得頂いています。この件に関しては、全て僕に一任して下さいました」
「カオルの為なら女にだってなるヤツだからねぇ。まぁ、この際腹括って何だってやるだろうさ」
邪美が溢した言葉には大いなるツッコミ所があったが、レオもシグマも遼生もここは鋼牙の為にもスルーすることにしたようだ。
「ゴンザさんに協力してもらって、牙狼としもっとも正式な服装を鋼牙さんに着てもらいますが、カオルさんの衣装はリリンにお願いしてあります」
皆の視線が魔道具の後ろに居るリリンに集まった為、
「カオル様のお衣装は、私が最高のモノをご用意致します」
とカオルに向かって頭を下げた。
が、当のカオルは違う所を見ているので、それに気付いていない。
静香から、カオル?!、と突かれてやっと我に返る有様だ。
「え?あ、私のドレスのことよね。うん、リリンなら安心して任せられるよね」
と慌てて返している。
「しっかりしとくれよカオル。あんたの為にやるんだからね」
「ごめんなさい」
邪美の一言に素直に謝ったカオルだったか、ふと、静香の方を向いて疑問に思ったことを口にした。
『良き案だとは思うが、鋼牙は何と言っておるのじゃ?』
皆の気持ちを代表するように、セシルが最大の問題点を口にした。
「鋼牙さんにもご納得頂いています。この件に関しては、全て僕に一任して下さいました」
「カオルの為なら女にだってなるヤツだからねぇ。まぁ、この際腹括って何だってやるだろうさ」
邪美が溢した言葉には大いなるツッコミ所があったが、レオもシグマも遼生もここは鋼牙の為にもスルーすることにしたようだ。
「ゴンザさんに協力してもらって、牙狼としもっとも正式な服装を鋼牙さんに着てもらいますが、カオルさんの衣装はリリンにお願いしてあります」
皆の視線が魔道具の後ろに居るリリンに集まった為、
「カオル様のお衣装は、私が最高のモノをご用意致します」
とカオルに向かって頭を下げた。
が、当のカオルは違う所を見ているので、それに気付いていない。
静香から、カオル?!、と突かれてやっと我に返る有様だ。
「え?あ、私のドレスのことよね。うん、リリンなら安心して任せられるよね」
と慌てて返している。
「しっかりしとくれよカオル。あんたの為にやるんだからね」
「ごめんなさい」
邪美の一言に素直に謝ったカオルだったか、ふと、静香の方を向いて疑問に思ったことを口にした。
「静香達は一緒にしないの?」
静香と出会ってからずっと2人同じようにしてきたのだ、今回もカオルからしたら"一緒に"という思いがあるからだった。
すると何故かが恥ずかしそうに、ふふふ、と笑ったのだ。
「リリン、あの時の写真をお願い」
畏まりました、とリリンが異空間から取り出したのは立派な額に入れられている大きな写真だった。
「え?これ・・・・いつの間に・・・」
そこには初めて見る立派な黒い魔法衣を着て正装している零と、純白のベールに真っ白なウエディングドレスを着た輝くばかりに綺麗な静香の花嫁姿が写っていたのだ。
「ほんとはね、小さい教会なんだけどちゃんと皆も呼んでお式するばずだったの。それなのに銀牙が急に2人だけでしたいって言い出しちゃって、結局ゼルナとリリンとシルヴァだけに立ち会ってもらってやったの」
これはその時ゼルナに撮ってもらった写真なの、と"神"直々になんとも尊い結婚証明写真を撮ってもらったことを明かしたのだ。
皆の視線が静香からもう一度その写真に向かうと、なんと!、写真の中の2人が立体的に浮き出し、その時の様子を再現し始めたではないか。
誓いの言葉から口付けまでを音声付でやると、映像の2人は再び写真の中へと戻っていった。
やはりゼルナの写真は、普通ではなかったのである。
すると何故かが恥ずかしそうに、ふふふ、と笑ったのだ。
「リリン、あの時の写真をお願い」
畏まりました、とリリンが異空間から取り出したのは立派な額に入れられている大きな写真だった。
「え?これ・・・・いつの間に・・・」
そこには初めて見る立派な黒い魔法衣を着て正装している零と、純白のベールに真っ白なウエディングドレスを着た輝くばかりに綺麗な静香の花嫁姿が写っていたのだ。
「ほんとはね、小さい教会なんだけどちゃんと皆も呼んでお式するばずだったの。それなのに銀牙が急に2人だけでしたいって言い出しちゃって、結局ゼルナとリリンとシルヴァだけに立ち会ってもらってやったの」
これはその時ゼルナに撮ってもらった写真なの、と"神"直々になんとも尊い結婚証明写真を撮ってもらったことを明かしたのだ。
皆の視線が静香からもう一度その写真に向かうと、なんと!、写真の中の2人が立体的に浮き出し、その時の様子を再現し始めたではないか。
誓いの言葉から口付けまでを音声付でやると、映像の2人は再び写真の中へと戻っていった。
やはりゼルナの写真は、普通ではなかったのである。
この場に居る者は唖然とその様子を見詰めていたが、状況が分からないレオだけは、え?何ですか?、と魔道具から戸惑った声を発していた。
「零のヤツ、静香のこの姿を誰にも見せたくなかったんだねぇ」
邪美の言葉に、静香とリリン、蚊帳の外状態のレオ以外は皆、写真の中の美しい花嫁姿に納得の表情を浮かべている。
そこで烈花がはっと何かを思い付いたようだった。
「鋼牙も"婚礼の儀"本場まで絶対にカオルに会わせない方がよくないか?」
今度は皆の視線が一斉にカオルに集中する。
「鋼牙さんなら、カオルの花嫁姿を見たら速攻で連れて帰っちゃいそう」
「ありえるねぇ~」
静香のほとんど確定に近い予想に、邪美も顔を上に向けて同意した。
『ならば、"婚礼の儀"が始まる直前まで、カオルはここに居ればよい』
「鋼牙殿の為にも、それがよいでしょうなぁ」
セシルと我雷の言葉に、
『人間て大変ね~。でも今なら分かるわ。私もこのリョウ持って帰りたい!』
とアティーシャは花魁遼生の首に抱き付いている。
だが女王シグマだけは渋い顔で腕組みをし、さっきから何かを考え込んでいた。
「零のヤツ、静香のこの姿を誰にも見せたくなかったんだねぇ」
邪美の言葉に、静香とリリン、蚊帳の外状態のレオ以外は皆、写真の中の美しい花嫁姿に納得の表情を浮かべている。
そこで烈花がはっと何かを思い付いたようだった。
「鋼牙も"婚礼の儀"本場まで絶対にカオルに会わせない方がよくないか?」
今度は皆の視線が一斉にカオルに集中する。
「鋼牙さんなら、カオルの花嫁姿を見たら速攻で連れて帰っちゃいそう」
「ありえるねぇ~」
静香のほとんど確定に近い予想に、邪美も顔を上に向けて同意した。
『ならば、"婚礼の儀"が始まる直前まで、カオルはここに居ればよい』
「鋼牙殿の為にも、それがよいでしょうなぁ」
セシルと我雷の言葉に、
『人間て大変ね~。でも今なら分かるわ。私もこのリョウ持って帰りたい!』
とアティーシャは花魁遼生の首に抱き付いている。
だが女王シグマだけは渋い顔で腕組みをし、さっきから何かを考え込んでいた。
「え~と皆さん、話しを元に戻していいでしょうか?」
やっと言葉を挟める雰囲気になったことを察したレオは、セシルの了承を得て再び話し始めた。
「場所を漣山でということですが、ミオのことも考慮すると準備に掛けられる時間は今日を入れて3日が限界だと思います。そこで是非、皆さんのお力もお貸し頂けないでしょうか?」
「場所を漣山でということですが、ミオのことも考慮すると準備に掛けられる時間は今日を入れて3日が限界だと思います。そこで是非、皆さんのお力もお貸し頂けないでしょうか?」
「もちろんだよ!カオルの為ならなんだって任せてくれ!」
そこに現れたのはリリンと同じメイド姿をした、明るい髪色に目のくりっとした可愛らしい女性の腕に抱かれている小さな獣姿のゼルナだった。
「ゼルナ!それにラテアも!」
「ご無沙汰致しております。カオル様、静香様。皆さまもご健勝で何よりでございます」
「ゼルナ!それにラテアも!」
「ご無沙汰致しております。カオル様、静香様。皆さまもご健勝で何よりでございます」
ラテアとは、先の大戦の発端ともなった元老院高位の法師達が起こした反逆の首謀者ラテスの娘である。
しかもラテスは白火を使役する為に、娘ラテアの体を器とし静香の魂をその中に封じた為に、主を見失った白火によってラテアの体は焼き尽くされてしまった。
だが魂は保管されていた為に、彼女の肉体的な死を悲しんだカオルと静香の願いを受けてゼルナがラテアに新たなる器を与えたのだ。
しかも父が犯した罪を償いたいという強い意志と、"神"であるゼルナに仕えたいということから、アテナ、リリンに次ぐ第3のドールとして生まれ変わっていたのだった。
ちなみに彼女がいる為に、リリンはゼルナの元を離れて静香に仕えることが出来たのである。
しかもラテスは白火を使役する為に、娘ラテアの体を器とし静香の魂をその中に封じた為に、主を見失った白火によってラテアの体は焼き尽くされてしまった。
だが魂は保管されていた為に、彼女の肉体的な死を悲しんだカオルと静香の願いを受けてゼルナがラテアに新たなる器を与えたのだ。
しかも父が犯した罪を償いたいという強い意志と、"神"であるゼルナに仕えたいということから、アテナ、リリンに次ぐ第3のドールとして生まれ変わっていたのだった。
ちなみに彼女がいる為に、リリンはゼルナの元を離れて静香に仕えることが出来たのである。
"神"の降臨にセシルと我雷とリリンは姿勢を正し頭を垂れたが、その他の面子は至ってそのままの状態だった。
むしろ、あ~やっぱり出たか、くらいの感覚である。
ラテアに関しても、女子会のメンバーは知っていたので驚くこともなかった。
「ゼルナ!丁度よかったお願いがあります。"婚礼の儀"を行う1日いえ、半日でも構いません。人間界でのホラーの出現を抑えてもらえませんか?!」
だがレオが言い出した事には、全員驚きの表情を浮かべたではないか。
「それくらいならお安い御用だよレオ。僕の結界を人界の地表に張り巡らせれば、1日位人界にいるホラーの動きを封じることも出来るし、新たにゲートが開くこともないからね」
しかもその途方もない要求に対して、ゼルナはあっさりと承諾したのだ。
「なんだったら、真魔界も大人しくさせる為に青龍に出て来てもらってもいいよ」
とまでも言っているではないか。
『ゼルナ、そんなことしたらホラー達のパワーバランスがまた崩壊するじゃない』
「無牙もそれだけは止めてくれと、言っている」
アティーシャと遼生からの苦情にゼルナは珍しくこの件に関してはあっさりと引き下がったが、話しがとんでもなく大事になりそうでレオも慌てて止めに入った。
「ゼルナ、お願いした事以外は頼みますから大人しくしていて下さい!」
「なんでだよレオ?!静香の時も絶狼から、何もするな!!、って言われてつまらなかったんだ。だからカオルの時こそ僕にももっと何かやらせてくれてもいいんじゃないのかい?」
「・・・・・でしたら、ゼルナにはとっておきの事をお願いしますので、カオルさんの為にもそれまでじっとしていて下さい!」
と余計な一言は忘れていなかった。
むしろ、あ~やっぱり出たか、くらいの感覚である。
ラテアに関しても、女子会のメンバーは知っていたので驚くこともなかった。
「ゼルナ!丁度よかったお願いがあります。"婚礼の儀"を行う1日いえ、半日でも構いません。人間界でのホラーの出現を抑えてもらえませんか?!」
だがレオが言い出した事には、全員驚きの表情を浮かべたではないか。
「それくらいならお安い御用だよレオ。僕の結界を人界の地表に張り巡らせれば、1日位人界にいるホラーの動きを封じることも出来るし、新たにゲートが開くこともないからね」
しかもその途方もない要求に対して、ゼルナはあっさりと承諾したのだ。
「なんだったら、真魔界も大人しくさせる為に青龍に出て来てもらってもいいよ」
とまでも言っているではないか。
『ゼルナ、そんなことしたらホラー達のパワーバランスがまた崩壊するじゃない』
「無牙もそれだけは止めてくれと、言っている」
アティーシャと遼生からの苦情にゼルナは珍しくこの件に関してはあっさりと引き下がったが、話しがとんでもなく大事になりそうでレオも慌てて止めに入った。
「ゼルナ、お願いした事以外は頼みますから大人しくしていて下さい!」
「なんでだよレオ?!静香の時も絶狼から、何もするな!!、って言われてつまらなかったんだ。だからカオルの時こそ僕にももっと何かやらせてくれてもいいんじゃないのかい?」
「・・・・・でしたら、ゼルナにはとっておきの事をお願いしますので、カオルさんの為にもそれまでじっとしていて下さい!」
それでもまだぶつぶつと言っていたゼルナだったがカオルと静香の口添えもあり、なんとかそれで納得してくれたようだった。
しかし、
「それにしても今の騎士達は化けるもんだね」と余計な一言は忘れていなかった。
