何度もチャンスがあった。
手を繋ぎたかった。
それからちゃんと好きだと言葉で伝えたかった。
付き合って欲しいと言いたかった。
どれもこれも中途半端。
デートを振り返れば全てが「婉曲話法」だった。
情けなくて。
善は急げ。
先んずれば人を制す。
そうではなかったのか。
今、思えば彼女は待っていた。
しっかりと気持ちを受け止めようと待っていてくれた。
今になってそう思えてならない。
いや待てよ。
急いては事を仕損じる。
急がば回れ。
うーん。
それも違う。
しっくりこない。
近道は遠道。
遠道は近道。
あれっ!
どっちだっけ?
いやいや、頭で考えてもダメ。
落ち着いて。
自分らしく正直な気持ちを伝えよう。
嘘偽りのない、自分の本心を。
そうでなきゃ、彼女に申し訳ない。
本当にね。
…。
とりあえず寝よう。
今夜は。