報文紹介「樹幹内の金属元素の分布」
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ミネラル添加剤について検討している中、新たな木材中の金属元素のデータを見つけたので、まとめてみた。
その報文は以下のとおり。
題名:数種の金属元素の樹幹内分布
雑誌:木材学会誌,Vol.32,No.10,pp.833-841
著者:種田健造,太田路一,長島征哉
年代:1986
以前にも木材中の金属含量について記録している。
そこでは、樹種としてはブナ、ミズナラ、スギ、カラマツおよびアカマツのデータで、測定方法は電荷粒子励起X線(PIXE, Particle induced X-ray Emission Method)法であった。
今回のは、樹種としてはクリ、オオヤマザクラ、ハリギリ、スギおよびヒノキアスナロのデータで、測定法はオーソドックスな原子吸光法。
また、木の内部は以下のように、心材と辺材に分け、またその境界についてのデータも取得されている。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190814/11/red-mobilio/70/9a/j/o0461036214535189889.jpg?caw=800)
心材は、樹木の内部であり、生命活動が停止している部分である。
辺材は、水分や養分などを輸送している生きている部分となる。
ここでは、心材と辺材、そしてその境界部分で金属元素の濃度が異なっており、それぞれの濃度を示したものである。
クワガタで利用するのは、心材の部分なのであろうか?
では、ここで紹介されたデータは、以下のとおり。
(広葉樹)
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190814/11/red-mobilio/b7/d6/j/o0593028514535189925.jpg?caw=800)
(針葉樹)
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190814/11/red-mobilio/81/05/j/o0449028814535189936.jpg?caw=800)
なお、Av.が複数測定データの平均値、H/Lが複数測定データの最大と最低値の商。
ここでのデータも総集編へ追加することした。
数値ばかりでは分かりにくいかも知れないので、いずれはもう少し表示方法を工夫する必要があるかも知れない。