文紹介「ヒラタケの組成データ」

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 現在、添加剤としてミネラル成分について検討中。

 そのため、クワカブに関する色んなものについて、ミネラルの情報を調査中。

 そこで今回は、キノコのデータとしてヒラタケを題材をしたものをご紹介。

 題名:担子菌の子実体形成期における元素の挙動
 雑誌:北海道大学農学部演習林研究報告,第46巻,第4号,pp.941-958
 著者:関谷敦,三浦清,香山彊
 年代:1989

 この報文はヒラタケを題材にして、食用となる子実体の組成情報のみならず、子実体が発生する前の各段階の組成を調べて、効率的に子実体を生やそうする目的で調べているようだ。

 次の段階のものが分析されている。

 ① 菌糸体
 ② 原基形成段階
 ③ 傘茎に分化する前段階
 ④ 傘茎に分化した段階
 ⑤ 子実体成熟前段階
 ⑥ 子実体成熟段階

 まずは、有機分に関係する炭素、窒素、リンに関する情報から。

イメージ 1

 面白いことに、炭素、窒素、リンが一桁ずつ値が変わっている。
 このバランスは重要かも知れない。

 次は、金属元素の情報。

イメージ 2

 この結果を見ると、小さな違いを見つけることもできるし、ほぼ似たような結果だと見ることもできる。

 クワガタ飼育の菌床の栄養の観点からこのデータを見るときには、菌糸体と子実体成熟段階の結果がほぼ同じであることを踏まえ、子実体が発生した菌糸瓶には、それだけのミネラルが奪われていることを認識することだろうか。

 またこの結果から、必要なミネラルとその比率は何となく見え始めてきた。

 このシリーズはもう少し続く。