ライトマニアによる新作クワガタ採集道具

 また、初めは話が脱線。
 
 今年は、クワガタ採集のための下見や幼虫採集をほとんど行っていない。
 
 GWの最中に、やっと今年初めての出陣だった。その採集目的は、ネブトクワガタのメス。
 
 樹液での成虫採集では、ネブトのメスはそれほど採取できていないので、今回は主にメスの幼虫採取を想定していた。
 
 ネブト幼虫は、他のクワガタ幼虫の採取とは違って、採取方法はいたって簡単で、転がっている朽木を単に取り除き、その下にいる幼虫を採取するのが、私の基本スタイル。
 
 強いてコツを挙げるとするならば、”取り除く朽木の数"、すなわち"労力"を最小限にするため、ネブトが潜んでいそうな怪しい朽木を狙うことだけ。
 
 幼虫の採取結果、幼虫はこんな感じ。
 
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 狙い通り、卵巣が目視で確認できる3令幼虫も採れた。今回は、オスよりもメスの方が多かった。
 
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 想定外だったのは、採れたのが、幼虫だけではなかったこと。
 
 今回は、新成虫も採れた。
 
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 オス1頭に対し、なんとメスは4頭。
 
 これらの個体は、泥がついて一見、越冬個体に見えるかと思うが、この原因はケースの中に入れて保管していたときに、周囲の泥を一緒に入れたためである。
 
 これで、今年のネブト産卵セットに向けて、万全な体制が整った。
 
 
 さて、脱線話は、ここまでとして、ライトマニアの私が考案した新作クワガタ採集グッズのご紹介。
 
 これについては、今晩、樹液場へ行ってきて、使用感を確かめ、合格したものたち。
 (この確認のための出陣は、今年二回目のクワガタ採集遠征となった)
 
 今回の主なテーマは、(偶然ながら)ライトとシリコンゴムとの組み合わせ。
 
 まずは、掻き出し棒(通称、L棒)とライトが組み合わさったもの。
 
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 シリコンチューブに、ライトとL棒を通している。
 ライトは、小型ではあるものの、明るめのものを2種類用意した。 下のタイプの方がコストが低いので、落として失くすリスクを踏まえると、下のものは、息子用にもさらに作成する予定。
 
 このライト付きL棒は、落とさないように、かつ携帯が便利なように、以前に紹介していた着脱容易な道具に3個ぶらさげることができるカラビナを用いている。
 
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(L棒以外にも、ピンセットもこのセットに含まれる)
 
 青色のボディのライトは、実は以前に紹介(上記リンク)したところに掲載されている赤色ボディのライトと色違いのため、同じ性能のもの。
 
 そう言った意味では、以前に紹介した"ライト付きL棒"よりも、今回のほうが構造がよりシンプルになって、また実用的にもなった改良版である。
 
 次は、樹液場のめくれの隙間からクワガタをつまみ出すとき、今まではピンセットを使用していたが、新たな道具として、ヒラタなど踏ん張るタイプのクワガタに対して効果が期待できる、ラジオペンチ(ロングノーズタイプ)とシリコンチューブに固定されたライト。
 
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 このライトは、L棒のところでも紹介した安価なタイプのライトと同じタイプ。
 (実は、この安価なタイプのライトは、3個所有しております)
 
 また、このラジオペンチの先は、めくれにも入って行けるように、できるだけ細いものを探し求めている。
 
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 この想定される使用場面は、L棒によりある程度手前にクワガタを誘導した後に、このライト付きラジオペンチで確実にホールドして、採取することである。
 
 次は、小型ライトのクリップに、シリコンゴムの部品を挟んだもの。
 
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 この小型ライトは、高性能LED(CREE社製 XML-T6)を搭載しており、かつ、電流制御がしっかりとしたもので、(規定の範囲内であれば)電流が多く流れるほど明るくなるLED本来の性能が十分に引き出された(粗悪品の多い中華ライトでは)珍しい逸品である。
 (したがい、通常の高性能の中華ライトの2倍以上の価格でもある)
 
 このセットを何に使うかと言うと、
 
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 6m長竿にL棒を装着して、樹液場高所のめくれのクワガタを掻き出す際には、片手でL棒装着の長竿、もう片方には、ライトでめくれを照らしていた(従来の)操作を改善させるため、長竿にライトをも装着して、両手で長竿を扱い、掻き出す精度を上げるのが最大の目的。
 
 長竿の先に、シリコンゴムでライトを固定・装着すると、こんな感じ。
 
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 これにL棒を接続して、高所のめくれの試してみたところ、完璧にめくれが照らされ、明らかに操作性がUPした。
 なお、長竿の先に重量物をつけると、竿の操作が安定しないため、ライトは小型・軽量かつ、明るいライトにするのがポイントである。
 
 しかし、これほどの高性能な明るいライトは必要ないかも知れないので、今後は、2番目に明るい小型ライトの装着も試してみようと思う。
 
 最後のものは、一見、何の変哲もない、普通のライトに見えるかも知れない。
 なお、このライトは、以前にも紹介したことがあるズーム式の機能を備えており、スポット照射から、広範囲の照射まで可能ではある。
 
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 しかし、今回のライトの特徴は電池にある。
 
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 明るい中華ライトは起電力が高い必要があるため、通常は起電力3.7Vであるリチウムイオン充電池が用いられており、これもそうではあるが、違いは通常のものよりもサイズが大きく、それに伴い、充電容量も大きいメリットがある。
 
 実際によく使用されているリチウムイオン充電池と比較したのが下の画像。
 
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 上のが今回紹介の電池26650型で、通常は下の18650型、長さは同じものの、太さが異なる。
 
 ちなみに、上の方で紹介した安価な小型LEDも、単4と同じ形をしたリチウムイオン充電池(起電力3.7V)を使用しており、明るいライトには、リチウムイオン充電池は必須アイテムとなっている。
 
 そのため、この26650型のリチウムイオン充電池(やそれを充電する充電器)を持っていると、いろんな中華ライトへの適用が期待できる。
 
 今回紹介したものは、結果的には身近な道具を揃えれば簡単にできそうなものとなってしまった。
 実は、これ以外にも、光ファイバーケーブルや、レーザーポインタなど、もう少しハイテクなものを用いた道具も別途、考案中ではあるものの、残念ながら、まだ実戦投入への段階には至っていない。