こんばんは。
Charです。

昨日から今日まで
愛知で開催されたアメカフェの忘年会に
参加してきました。

もう冬ですが、バイクで参加!
今回も700キロ以上走りましたよー。
最高の仲間に会えて最高に楽しかった。

やっぱり、バイクは最高に楽しい相棒。

寒さは辛いときもあるけれど、
それ以上の楽しみを与えてくれるんだよねー。



恥ずかしい話ですが、
僕はバイクに乗り始めて15年近く経ちますが、
いまだに、バイクに乗るときは
いつも緊張して乗っています。


どんなに距離を乗っても、どれだけ年月を重ねても
慣れることがありません。
きっと、これからもずっと慣れることはないのだと思います。


バイクの免許をとるという決断にあたり、僕の背中を押してくれ、
そして、僕にバイクの楽しみを教えてくれたのは
サークルで一番かわいがっていた一個下の大学の後輩でした。

そして、その彼は
もうこの世にはいません。

その彼のことをいつもバイクに跨がると
思い出します。


2008年6月に書いた記事
「キミがいなくなった夜に」は
彼がこの世を去ったときのことを
思い出しながら書いた記事です。



14年前、学生だった僕はバイトのために
後輩達4人に誘われていたツーリングを断りました。

そして、そのツーリングで事故は起きました。


夜遅く、ドンドンとドアを叩く音。

サンダル履きのまま、
真っ青な顔をした二個下の後輩が
ドアの前に立ち尽くしていました。

そして、彼の言葉から
可愛がっていた後輩が
死んだことを知りました。


今でも、そのときの光景を
はっきりと覚えています。
小雨が降る夜でした。

気付かずに放置していた
PHSには、たくさんの
着信履歴が残っていました。



ツーリングの帰り道。


右直事故でした。


交差点で直進していた後輩達のバイク。
突然、対向車線の車が右折して、先頭を走っていた後輩のZZR1100が
車の側面に激突しました。

即死でした。

最高の安全性を持つというAraiのスネル規格の
フルフェイスをかぶり、
Vansonのダブルのライダースを着ていたのに。


その後ろを走っていた3台のうち、2台も車をよけようとして
2台ともスリップして転倒。
幸いにも、後続の後輩達の命に別状はありませんでした。


あの日、もしバイトを休んで、一緒に走っていたら、
何か運命が変ったかはわかりませんが、

あの日、後輩達と一緒に走らなかったことを、

ずっと後悔しました。


1台でもバイクが増えていたら、ペースはおのずと変ります。
ましてや、ペースの遅いアメリカン乗りの僕が参加していれば。

もし30秒でも交差点に入るタイミングが遅かったら、きっとあの事故は
おこらなかったはずだろうと今でも思っています。


お通夜の日、

事故の原因となった、
自動車を運転していた若い青年が現れました。

彼も泣いていました。



当時、僕はサークルの代表をやっていたこともあり、彼の葬儀にあたり、大人数の参列に関する手配や準備、また友人代表での弔辞も頼まれており、バタバタして気が張っていたのだと思います。
また、現実感も持てなかったせいか、
不思議と葬儀の日まで、涙がでませんでした。

でも、弔辞を読み始めてすぐ、

抑えていた感情が、こらえきれなくなり、堰を切ったように涙が溢れ、嗚咽で弔辞が読めなくなり、マイクの前でずっと下を見たまま、震えながら泣き続けてました。

顔をあげると、会場の誰もが
泣いていました。



それから、しばらくバイクに乗る気にならず、
ぼーっとした毎日を過ごしました。

事故からしばらくたった冬のある夜、
あの事故で一緒に走っていた後輩たちと一緒にバイクに乗り、事故現場だった交差点に足を運びました。

後輩たちから彼がどういう最期を遂げたのかをできるだけ詳しく教えてもらいました。

彼が好きだった銘柄の煙草に火をつけ、事故現場のアスファルトの上に一本置き、みんなで缶ビールを開けて、
アスファルトに飲ませるように、道路にかけました。

そして、その場でしばらく、冷たい風にゆらぐタバコの煙をみながら、彼の思い出話をし、冥福を祈りました。





あの事故から14年。
僕は相変わらずバイク乗りです。


今夜も冷たい御殿場の夜を走りながら
あの夜のことを思い出しました。

「Charさん、アメリカン、おっせーっすよね。」

「うるせーな、バイクはスピードだけじゃねーんだよ。」

あいつとの、いつもの
やりとり。



ごめんな。


あの日に限って、おっせー俺が一緒に走れなくて。




ツーリングのあと、仲間達の
「ただいま」メールを見るとほっとします。

バイク乗りにとって、何よりも優先すべきは
無事に家に帰ること。


素晴らしい仲間達が
今日も無事に帰宅できたことに
感謝して。

おやすみ。

Char


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