たまに夢を見る。

なにげない日常のワンシーン

登場人物は、実際に存在する人物のこともあれば
夢の中の仮想人物のこともある。
いずれにしろ、夢を見ている僕には、判別つかないし、
夢の中の僕にとっては、すべてが現実である。

夢の中の僕は、その連中と楽しそうに話をして、
現実では、僕が知らないはずの出来事や知識を
さも玄人っぽく話してたりする。

怒っている夢をみたり、
怖い夢をみた経験はない。

夢の中では、楽しいことと、
悲しいことしか僕は経験できないようだ。

夢の中で、短い恋をすることもある。
相手は実際にはしらない。会ったこともない。
僕の右脳だか左脳だかが勝手に想像してくれた相手だ。

写真家であったり、旅先でであった留学生だったり
ペネロペクルス似の外国人女性だったりもする。

妙に生々しい。

およそ、僕は既に恋におちており、
彼女達のふるまいや言動は、
僕の心を満たしてくれる、

そして、お別れの時間が来る。

夢の終盤になると
僕は、これが夢であることに
いつも気づいている。

でも、まだ相手は気づいていないようだ。
楽しそうに僕を見つめている。

キミは気づいていない。

この恋と自分が実際には存在しないこと。


僕はキミが思っているような男ではないこと。



キミと恋に落ちたのは

ずっと昔に見た、「バニラスカイ」の影響なのか、
昨夜、ベッドで聞きながら眠った
ビル・エバンスのロマンティックな旋律のせいなのか


そして、永遠の別れのときがくる。

目が覚める。

反射的に時計を見る。
もう、午前中が終わってしまう。

29才 東京で働く商社マンのブログ