未だに不安もあれば、今夜はどんなドラマが待っているのかと、いつもその様な気持ちの日々。
でも出来ればトラブルには会いたくないのが本音である。
そんな、ついこの間の事。
とうとう自分にもXデー的な事に遭遇した。
よくテレビで、警視庁24時的な番組で見るシーンに、タクシーに乗ったは良いが泥酔したお客さんが起きないシーン。
まさにそれに遭遇。
そういう時のタクシー乗務員は、絶対に身体には触れてはいけないルールがある。
大きな声で起こすか、後ろの席の窓を開けたりとかして気づかせるとか…
それでも起きなければ、最終手段として、警察に連絡して、お巡りさんに起こしてもらうという手段を取るしかないのだ。
それは午前3時過ぎ、世田谷区のとある駅付近で30後半から40半ばくらいのフラつきながら手を上げているサラリーマン。
行く先は千葉県某所。
乗った瞬間に行く先を○○までと告げると、
「では住所を入力させて頂いて宜しいですか?」
と言うと、
「だから○○までだよ!」
と、その地名しか言わないので
「では○○の駅を目指してよろしいですか?」
と聞くと、「付近に着いたら教える」と。
まぁ、かなり酔っている状態。
嫌な予感を感じながら千葉県某所へ。
距離が距離だけにかなりのロングのお客様。
こちらとしても断る気も全くない。
だってマンシュウだもんね
しかし着いたけど
案の定、起きない
もう深い眠りについているせいか
「ちょっと待って」と言いながらも
なかなか起きないのだ
時間だけが経過して
こっちにも時間をこれ以上費やしたくない訳で、最終手段である警察に連絡したのである。
でもさすがはお巡りさん。
パトカーが到着。2人で来てもらって1人は女性。
お巡りさんが、肩をゆすったらアッサリ目を覚ました。
しかし財布の中はクレジットカードもなく、現金も2000円のみ
じゃあ奥さんにここまで現金を持って来てもらうしかないよ?と言うお巡りさんに対し、自宅に現金があるから自宅まで送ってくれと言う流れ。
そのお客様は、今度はしっかりお巡りさんに、自分の住所を教えてくれた。
どうやら自宅はもうちょい先らしい…
タクシーのナビにも住所を入力させてもらって、パトカーはタクシーの後を追走する形でお客様の自宅まで来て頂いた。
自宅まで送る車内では、お客様は完全に目が覚めて、怒り狂っている状態。
「お前何で警察呼んだんだ!」
とか
「俺が金ないと思ってたのか?」
とか
今度は
「もう一回今のところに戻って走り直せ!」
とか、訳の分からない事を言ってくる。
車内でずーっとお怒り。
そんな事言われてもねー、あんた起きねーじゃん!
と、内心思いながら、難なく自宅に到着。
「この家見て金が無い家だと思うか⁈」
と言う始末。
こっちは別にそんな事はどうでもいい訳で…
運賃さえ頂ければなんだけど
なんだかんだで朝の5時。
自宅から奥さんがお金を用意して出て来て
謝る謝る。
大きな声を荒立てるご主人に
必死に止める奥さんの姿を見て
何だかこっちが可哀想になってしまったよね。
しかしお酒が悪い訳ではないけど
お酒に飲まれてしまう人は
何だか哀れだなと思ってしまうなぁ
まさに警視庁24時的な
出来事の話しでした