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私が今行っている

デイサービス .「なごみ」では
朝, 送迎の車に乗った時から
話が弾み 着くまで止まりません。

もちろん、着いてからも。
私を含め 、みんな、歩きにくかったり
何か問題を抱えているはずですが
とにかく、明るいのです。
おしゃべりできるタイムには
スタッフの赤ちゃんの話で盛り上がったり
スーパーの安売りや、料理の話、
馬券が当たった、当たらなかった、
という話に競馬を知らない人も、わいわい。
10人余りのグループですが
あっちこっちで 色々な話が飛び交い、
いいたいほうだいみたいですが
みんな楽しんでいます 。
必要なリハビリや、運動や、
やるべきことはきちんとしていて、
私もその成果を感じているので 、
そのプログラムや 、指導力には 感心しています 。
でも、形として見えない この自由なおしゃべりタイム 、
このコミュニケーションの形は 、
私たちが、デイサービスの中で受ける
どのサービスにも 劣らない
素晴らしいものと 思っています 。
この効果は目に見えないけど 、
計り知れずではないかと 。
とりあえず
飽き性の私が、続いている理由の一つであることは 、
間違いありません。
駅ナカの喫茶店で
お茶を飲みながらハガキを書いていると
バギーに乗った 子供と
パパは外人、 ママは日本人のファミリーが
隣の席に,。
2、3歳の女の子は
バギーを揺すったり テーブルを蹴ったり
お母さんが止めても 言うことを聞きません
ケーキが出てきて
やっとおとなしくなりました。
そのうち
私のボールペンに目がとまり
身を乗り出して
「カキカキ かきかきえんぴつ 」
と言い出しました。
お母さんがなだめても ,
もっと大きな声で
「かきかきえんぴつ 」
私が持ち合わせていたノートを千切り
ペンケースから鉛筆を出して渡すと
「カキカキ」と言いながら
丸や山を書き始めました
あかと 青の鉛筆 も渡すと
また、まるや線を。
ついでに ボールペンを
渡すと、 勢いよく
ぐるぐると 大きな丸を書きなぐって 終了。
お父さんが 絵の上に
ボールペンで 何やら書き込んでいました
名前かな、 何かメッセージかな 。
子供は絵を振り回し
満足げです
二人からお礼を言われました
ふと気づくと
両隣の お客さんが 見物していました
親子連れの子供は
椅子に立って 覗き込んでいたようです 。
絵が出来上がったので、
皆、ほっとし、
椅子に立っていた親子は
帰り支度を。
3人組の女性は
また元のおしゃべりに。
私は、また、ハガキに。
両手を前に伸ばし
スーパーマンのように
空を飛ぶ夢を よく見ました
幼稚園の頃です
朝起きても
空中を 飛んでいる 感覚が
残っていました
私は 空を飛べる
と思うようになりました
そんなある日の出来事です
その朝は
夢の中で 飛んだ感覚が
いつもより強く残っていました。
家族揃って
朝食をとっている間も
空中を飛んでいるようで
今日こそ 空を飛んでみようと
思いました。
実行の方法は 前から 考えてありました 。
その日の朝食の様子は よく覚えています
父が食卓の正面に座り ,
新聞を読んでいました。
祖母や母は トーストを食べていました 。
私は それらを見ながら
飛ぶ手筈を考えていました 。
やがて、朝食の後片付けが始まりました
私は誰にも見つからないように
そっと 縁側の戸を開け
テラスに出ました。
テラスの下は崖で
食堂から崖のしたは見えません。
階段で崖の途中までおり
かねてから決めてあった岩の上に立ちました 。
そこから両手を前に出し
スーパーマンのポーズで飛ぶ計画です 。
怖いなんて
これっぽっちも思いませんでした 。
どこまで飛べるかな 。
両手を前に出し 顔を上げ
先をめざして飛び立ちました 。
あっ飛べた と思った瞬間 ドーン。
したたか 胸を打って
芝生の上に落ちていました 。
痛くて息ができませんでした。
飛べないんだとあっさり思いました。
でも、がっかりという思いは わきませんでした 。
母や家の人に 見つからなくてよかった 。
飛ぶ実験が終わって 一番ほっとしたことです 。
母は亡くなりましたが
このことは 母に言わずじまいでした。
駅のエレベーターは
改札階から ホームに着くまで
乗車時間7秒です。
怪我をして以来
いつも利用しています。
ベビーカーを押してる
お母さんに よく出会います 。
「可愛いですね 、おいくつですか 。」
「一歳です。」
「大きく見えますね 。」
ニコニコされます 。
ホームにつき「お先に。」
と言って別れます 。
ほんわかとした気分になります 。
閉まりかけたドアの中に
慌てて入ったら、
いきなり
「まあ綺麗な色のお洋服ですね 。」
「ありがとうございます 。」
そのまま会話が続き
駅のベンチでしばしのおしゃべりを。
ボタンを違えて
動かないエレベーター。
「ボタンわかりにくいですね。」
「私もよく間違えます。」
と言ってまた違うところを押してしまったり、
「年取ったら色々大変ですね。」
和やかな雰囲気で右と左へ 。
エレベーターに乗ると、
「寒いですね。」
「桜が綺麗ですね。」
など
束の間の
たわいないおしゃべりですが、
楽しいひとときです 。
たった7秒、待ち時間合わせても20秒。
ちょっぴり幸せに。
「まりちゃん、ちょっとでいいから宿題やってきてね 。」
まりちゃんが、もうすぐ一年生という時の事です 。
プリントに可愛いお花や、リボンの絵を書いて渡すと 、
「うん、わかった。」
と良いお返事をしますが 、
2週間後にしてくるのは1、2枚。
同じことが何回も続きました。
お母さんに、,
「まりちゃん、もうちょっと
宿題してきてくれるといいんだけど。」
と言うと 、
「わかってるんですけど、
やる場所がなくて。」
と言われます 。
「机じゃなくて 食卓でいいですよ。
それならできるでしょ」
「大きな食卓なんですが、
下の子供の食べ物がいっぱい載っているし、
おもちゃなんかもあって
テーブルの上いつも物でいっぱいなんです 。
だから、できないですね。」
と言われました 。
「じゃあ乗っているものを横に押しやって、
50 cm の四角いスペースなら作れるでしょ 。」
「それだったらすぐに作れます。」
「それで十分、今日からやってくださいね 。」
次のレッスン日、まりちゃんは 10枚ほど
プリントをしてきました 。
50 cm スペース作戦うまくいったようです。
それがきっかけで、
使っていない机をリビングに置き、
勉強専用机ができたそうです。














